研究課題/領域番号 |
20K22490
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0403:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
阿部 結奈 東北大学, 工学研究科, 助教 (80881953)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 生体計測 / 電気化学 / 研究皮膚科学 / 生体医工学 / 生体電気化学 |
研究開始時の研究の概要 |
皮膚最前線に位置する表皮は,厳しい外環境から生命を守る「バリア機能」を担う.表皮が刺激を検知していることを示唆する報告も続き,物理的な保護膜にとどまらないインテリジェントな側面が明かされつつある.本研究では,表皮機能に電気的にアプローチするヘルスケアデバイスの開発を目指す.表皮内部には「表皮電位」とよばれる電位差が生じており,バリアなど表皮機能の指標としての活用方法が模索されてきた.申請者が開発した表皮内への低侵襲アクセス手法は,表皮電位を電気的診断・治療へと応用する可能性を開くものである.これを応用し,最も身近な“臓器”のヘルスケアを日常に溶け込ませる簡便なデバイスの開発を目指す.
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研究成果の概要 |
生体のバリアとして働く重要な皮膚組織「表皮」の健康状態を,電気的な指標「表皮電位」によって評価するためのシステムを開発した.表皮電位を計測するために,深さ0.1 mm程度に位置する組織に対して,細く小さな針「マイクロニードル」を介して電極を接続するシステムを構築した.薄く柔らかい印刷電極を組み合わせてパッチ型のウェアラブル計測デバイスを開発し,数時間にわたる表皮電位モニタリングを実現した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
皮膚の最前線を守る表皮組織の機能には,イオンをなかだちとした電気化学的なシグナルが関与すると考えられている.表皮電位に基づく評価法は,その機序解明や,これを応用した治療法開発など,学術研究と応用の双方において有効なツールとなることが期待できる.特に,新たに開発した低侵襲かつ簡便なパッチ型のウェアラブル計測デバイスは幅広い環境に対応でき,日常的なスキンケアへの応用にも好適である.
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