研究課題/領域番号 |
20K22507
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0403:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 岐阜医療科学大学 |
研究代表者 |
磯野 蒼 岐阜医療科学大学, 薬学部, 助教 (50880481)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 内皮化 / 細胞接着性ペプチド / 細胞足場 / セルインプリント / 高分子ブラシ / 細胞接着 / 血管内皮細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
小口径人工血管の開発では、植え込み後、内壁における速やかな内皮化が課題となっている。本研究では、血液中を循環する血管内皮前駆細胞の捕捉とその内皮細胞への分化・増殖、および、人工血管両端吻合部からの正常血管内皮細胞の遊走の両方に有利な細胞足場構築を目指し、ヒト血管内皮前駆細胞を鋳型とするセルインプリント表面と血管内皮細胞接着性ペプチドの効果が相乗的に発現する内皮化促進表面の設計とその有効性について検証する。
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研究成果の概要 |
小口径人工血管の開発では、植え込み後の内壁における速やかな内皮化が課題となっている。本研究では、ガラス表面にpoly(glycidyl methacrylate)(pGMA)からなる高分子ブラシ層を作成し、それを血管内皮細胞表面に発現するインテグリンα4β1の結合リガンドであるArg-Glu-Asp-Val(REDV)配列を含むペプチドで修飾した。ヒト不死化臍帯静脈血管内皮細胞(HUEhT-1)細胞を用いた接着実験では、ペプチド修飾表面における接着促進効果が認められ、REDV修飾pGMAが血管内皮細胞の人工足場として機能することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
6 mm以下の小口径人工血管は、生体内に移植後の長期開存率が不良であるため、自己移植血管以上に優れるものは存在せず、侵襲的な方法がとられてきた。このような背景から小口径人工血管の開発は医療現場や患者から切望されている。 本研究で内皮化を促進するために作成したREDV修飾pGMAは内皮細胞足場として効果的に機能することが示唆された。この足場は生体由来材料を必要とせず、また様々な材料表面に合成可能であることから、新たな人工血管材料として応用が期待される。
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