研究課題/領域番号 |
20K22508
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0403:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 東洋大学 (2022) 森ノ宮医療大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
信太 宗也 東洋大学, 理工学部, 助教 (20880347)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 心不全 / 補助人工心臓 / 遠心血液ポンプ / 大動脈コンプライアンス / 数値流体力学 / 数値流体力学解析 / ポンプ流路形状設計 / 血管コンプライアンス / 乱流モデル / 時間応答性 / ふれ回り運動解析 / 標準化 / 数値流体解析 / 血液ポンプ / 圧流量推定 |
研究開始時の研究の概要 |
動脈硬化における血管機能の変化は,心不全のリスク評価指標となり得る.しかし,簡便性や定量性に問題のある従来の血管機能検査手法では,心不全と血管機能の関係を定量的に明らかにできない.本研究では,心不全治療に用いる補助人工心臓の駆動情報の解析によって,動脈血管の拡張収縮機能を示すコンプライアンスを簡便に定量評価可能な手法を開発する.数値流体解析による血液ポンプ流路の設計,模擬循環回路を用いた手法精度の計測,及びソフトウェアアルゴリズムの検討を通して本手法の実現を目指す.
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,心不全リスクの定量評価に関する新指標の提案に向けて,補助人工心臓用の血液ポンプ駆動情報から,血管硬さや循環補助状態を簡便に評価できる手法(以下,本検査手法)を開発することである.本研究では,コンピュータを用いた数値計算によって補助人工心臓用血液ポンプの流路設計とポンプ内流れ場の関係を調べ,本検査法に適した流路設計について検討した.血液粘度変化,羽根車の羽根形状,径間隙,渦巻き室形状に着目し,それら設計因子の変化が,ポンプ水力性能,ポンプ制御性能,血液適合性に及ぼす影響を予測した.その成果として,本検査法を血液ポンプに適用するために有用なポンプ設計指針が得られた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果より,本検査手法の臨床応用に向けた手法の普遍化及び標準化のためのポンプ設計指針が得られた.この成果により,確立された本検査手法の技術は,補助人工心臓による在宅での患者血行動態モニタリング法開発への応用も期待できる.すなわち,人工心臓のスマート(多機能)化に関する研究分野に与えるインパクトも大きい.また,本検査手法が臨床普及されれば,心不全の予後と血管機能の相関に関するビッグデータが集積可能となる.これによって,動脈硬化性疾患の適切な治療戦略の構築や効果的な治療法の探索に人工知能が利用可能となることが期待できる.
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