研究課題/領域番号 |
20K22515
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0501:物理化学、機能物性化学、有機化学、高分子、有機材料、生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
辻 信弥 北海道大学, 化学反応創成研究拠点, 特任助教 (30873575)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 有機触媒 / 不斉合成 / 不斉触媒 / ブレンステッド酸 / 還元 |
研究開始時の研究の概要 |
不斉配位子を用いた遷移金属触媒による不斉水素化反応は、基質適用範囲の面に加え、高価な触媒や爆発性の高い水素ガスを用いなければならないという欠点があった。今回、申請者は嵩高く酸性度の高いキラルブレンステッド酸触媒を用いることで、水素ガスより安全で取り扱い容易な水素ドナーによるエナンチオ選択的移動水素化反応の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
まずは1,4-シクロヘキサジエンを水素ドナーとして用いた反応では、IDPi触媒を用いても目的の反応は殆ど進行しなかった。一方で、今回新たに開発した触媒を用いると良好な収率で目的物が得られたものの、エナンチオ選択性は不十分なものであった。そこで分子間反応から分子内反応へと転換することにより、水素移動反応が非常に高い収率で進行し、また中程度のエナンチオ選択性が得られることが分かった。現在本反応について更なる検討を行っている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
不斉配位子と遷移金属触媒によるアルケンの不斉変換反応は、産業的にも非常に多く用いられている重要な化学変換工程である。しかしながら、こういった反応ではパラジウムやイリジウムといった高価で環境負荷の高い遷移金属触媒が必要となることから、不斉有機分子触媒を用いることで、これまでの戦略と相補的な手法が開発できるのではないかと考えた。今回の研究成果において、炭化水素化合物という通常は選択的変換が難しい基質に対し、有機触媒を用いることで、ある程度の選択性が誘導できることを見出した。
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