研究課題/領域番号 |
20K22523
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0501:物理化学、機能物性化学、有機化学、高分子、有機材料、生体分子化学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
福井 智也 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (40808838)
|
研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | ブロック構造体 / 結晶化 / 水素結合 / ヘテロ接合 / 種結晶化 / スピンクロスオーバー / 自己集合制御 / 金属錯体 / ブロック超分子結晶 |
研究開始時の研究の概要 |
分子の配列や集合形態、そして、さらに上位の階層にある集合体同士の集積構造まで精密に制御することができれば、分子に秘められた機能を最大限引き出した物質創製が可能となる。研究代表者はこれまで、「分子や高分子の自己集合過程の速度論的制御に基づくナノ構造体の精密制御」に関して数々の先駆的な研究を展開してきた。本研究では、金属錯体分子をもちいたブロック超分子結晶の精密制御とその機能開拓を世界に先駆けて行う。具体的には、(1)結晶のサイズ・モルフォロジーの精密制御、(2)異種結晶の接合されたブロック超分子結晶の創製と(3)その機能の開拓を目的とする。
|
研究成果の概要 |
分子の配列や集合形態、さらに上位の階層にある集合体同士の集積構造まで精密に制御することができれば、分子に秘められた機能を最大限引き出した物質創製が可能となる。本研究では、結晶をコンパートメントとして異種物質を接合したブロック共結晶を創製し、各ブロック固有の性質がシナジーした新機能創出を目指した。具体的には、スピンクロスオーバー錯体の結晶を構成要素とするブロック共結晶の作製について検討した。ジピラゾリルピリジン誘導体を配位子とするFe(II)錯体結晶を種結晶として用い、Co(II)錯体を段階的に結晶化することでブロック共結晶の作製に成功した。さらに、ブロック共結晶の磁性について検討した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、「ナノスケールで作り込まれた分子集合体を、より大きなスケールをもつ構造体へと階層的に集積化し、異種集合体の接合構造(ブロック構造)を構築できれば、ブロック間のシナジー機能をバルク状態で発現させることができるのではないか?」という問いに対して、金属錯体結晶をコンパートメントとして異種物質を接合したブロック共結晶の作製に成功し、一つの解答を与えることができた点で高い学術的意義をもつと考えている。さらに、本研究で得られた成果は、ヘテロ界面の精密制御という多くのデバイス構築における課題にも応用可能であると考えられ、社会的にも意義のある成果だと考えている。
|