研究課題/領域番号 |
20K22526
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0501:物理化学、機能物性化学、有機化学、高分子、有機材料、生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
湊 遥香 信州大学, 繊維学部, 研究員 (80878512)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 高分子微粒子 / ゲル微粒子 / 刺激応答性 / コンポジット / 微粒子合成 |
研究開始時の研究の概要 |
水で高膨潤した柔らかいコロイド粒子(ハイドロゲル微粒子)は、温度やpH等の生体内環境に応答して内包した薬剤等を放出する担体として期待される一方、長時間をかけて徐放させる事は困難であった。この課題を解決するために、本研究では、環境変化によりシャッターのように開閉制御が自在にできるナノサイズの壁を有した『環境応答性階層化ナノコンポジットゲル微粒子』を開発する。この時、内包物放出に伴う微粒子の構造変化の多角的評価により、階層化微粒子の最適な設計指針を得る。以上により、合成微粒子による次世代薬剤輸送システム開発に向けた基盤技術を構築する。
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研究成果の概要 |
外部環境変化により、微粒子内部に取り込んだ内包物の拡散制御が可能なゲル微粒子の開発を目的とし、ゲル微粒子内部に物理的なナノ障壁の導入を検討した。母体となるゲル微粒子の設計に立ち返り、粒子合成条件の精査およびショット法を活用する事で、副産物となる二次粒子を生成する事なく複層化ゲル微粒子の合成を達成した。更に、複層化ゲル微粒子存在下の油溶性モノマーのシード乳化重合により、部位選択的にナノ障壁となる固体成分を複合化したナノコンポジットゲル微粒子を得ることができ、内包物の徐放性を達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高分子微粒子を活用したドラックデリバリシステムへの応用が期待されている。しかし、微粒子に内包された薬剤などの内包物が瞬時に放出されてしまうバースト現象や、内包物の放出に伴い微粒子が崩壊するなどの課題が残っている。そのような中、本研究では、微粒子内部に外部環境変化に応じて開閉するナノ障壁を導入したナノコンポジット微粒子を開発する事で、微粒子を崩壊させる事なく安定に内包物を放出可能な微粒子を実現できた。本研究は、次世代ドラックデリバリ―システム開発に向けた基盤技術の構築への貢献が期待される。
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