研究課題/領域番号 |
20K22531
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0501:物理化学、機能物性化学、有機化学、高分子、有機材料、生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ペロブスカイト太陽電池 / マルチポッド型 / 電荷回収層 / 変換効率 / 単分子膜 / 電荷回収 / マルチポッド / スズ / ペロブスカイト / 太陽電池 / 自己組織 / 液晶 / 自己組織化性単分子膜 / 電荷回収材料 |
研究開始時の研究の概要 |
スズ系ペロブスカイト太陽電池の低い光電変換特性の要因として,適した電荷回収層材料が限られていることと,分子レベルでのペロブスカイト層との界面構造制御法が無いことに着目し,1)ペロブスカイト層に対して face-on の分子配向を示す円盤状の液晶性 p 型有機半導体材料の開発,及び2)4 方向にイオン性置換基をもつテトラポッド型分子を用いた単分子パッシベーション膜の開発に取り組む.これらにより,スズ系ペロブスカイト太陽電池の光電変換効率の飛躍的向上(>20%)の実現を目指す.
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研究成果の概要 |
ペロブスカイト太陽電池の開発研究では,デバイスの光電変換効率のさらなる向上と耐久性の飛躍的な向上が依然課題となっている.本研究では,ペロブスカイト層からの正孔を回収する材料に着目し,独自のマルチポッド型正孔回収単分子膜材料の開発に取り組んだ.これらの単分子膜材料では,上下のペロブスカイト層および電極基板のそれぞれに対して水平に配向制御できるため,効率的な電荷回収が可能であり,デバイスの光電変換効率と耐久性の向上が期待できると考えた.実際、これらの単分子材料を正孔回収層に用いたペロブスカイト太陽電池が23%の高い光電変換効率と優れた耐久性を示すことが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ペロブスカイト太陽電池の分野において,これまでにほとんどの正孔回収材料がバルクの厚膜層として用いられてきた。しかし、電荷回収材料自体の厚膜による光吸収が取り出せる電流密度を低下させてしまい,また,この厚膜のモルフォルジーの安定性がデバイス自体の低い熱安定性の原因となっている.これに対して,本研究ではマルチポッド型構造をもつ単分子膜材料の配向配列の制御による各層の界面の精密制御を実証し,太陽電池の高効率化・高耐久性化を達成した.マルチポッド型の有用性を実証することにより,本太陽電池の開発分野に多大なインパクトをもたらすとともに,その実用化を大きく加速できるものと期待できる.
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