研究課題/領域番号 |
20K22544
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0502:無機・錯体化学、分析化学、無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
岩崎 秀 北海道大学, 電子科学研究所, 博士研究員 (30888136)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 異方的イオン拡散制御 / 化学ポテンシャル / 固体電気化学 / 酸素欠損 / 固体電気化学法 / 酸素欠損量制御 / 熱電 / 超伝導 |
研究開始時の研究の概要 |
酸素欠損量は、絶縁体から良導体、さらには超伝導体へと酸化物の電気伝導性を劇的に変化させる。この電気伝導の変化が酸化物の多様な機能を生み出す。したがって、目的とする機能の発現のために酸素欠損量の制御が重要である。しかし、熱処理による酸素欠損量制御では、熱力学的な制約により制御範囲が限定される。この制御範囲を拡張することができれば、酸化物の機能を有効に引き出すことができる。本課題では、酸素欠損量の制御範囲拡張のために、固体電気化学法に着目し、酸素欠損量制御の基盤技術を創製する。
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研究成果の概要 |
強固なフレームワーク構造にイオン種が弱くトラップされた化合物群を対象として、イオン種のみを制御することで準安定相の合成を可能にする異方的イオン拡散制御(Anisotropic ion Diffusion Control, ADC)法を開発した。これにより、Siのケージ状フレームワーク化合物Na24Si136のバルク単結晶からNaイオンの抜去に成功した。また、鉄系超伝導体として知られる複合アニオン層状化合物Sr2VFeAsO3-dからのOイオン抜去により超伝導転移温度を変調させることに成功した。今後、ADC法を用いた材料開発により、新規結晶相の発見につながると期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、我々の身の回りには金属・半導体・絶縁体・磁性体・イオン伝導体といった様々な機能を有する材料が存在する。このような機能が我々の生活を豊かにする。したがって、我々の生活を豊かにするためには様々な機能性材料の開発が不可欠である。 本研究で開発された異方的イオン拡散制御(Anisotropic ion Diffusion Control, ADC)法は機能性材料の新たな合成手法であり、今後、新規機能性材料が発見されていくと期待される。
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