研究課題/領域番号 |
20K22547
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0502:無機・錯体化学、分析化学、無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
谷田部 孝文 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (60875532)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ナノ粒子 / 協奏的電子移動 / 酸素酸化 / アクセプターレス脱水素 / 金 / パラジウム / C-H結合官能基化 / アミン / アクセプターレス / 脱水素 / 芳香環形成 / アルキン / 亜鉛 / 環状アミン / タンデム酸化 |
研究開始時の研究の概要 |
環状アミンはアルカロイドや医農薬などに遍在し様々な生物活性を示す有用な化合物群である。環状アミン骨格をベースにして位置選択的に直接酸化的分子変換を行えば、有用化合物合成ステップの大幅な削減や新しい医農薬候補の効率的な創生が可能となる。本研究では、従来の均一系試薬・分子触媒とは大きく異なる、ナノ粒子触媒特有の多点吸着や協奏的電子移動といった触媒システムを利用し、高効率かつ選択的なアミンの脱水素反応を行う。さらに、担体の酸塩基性・酸化還元特性や多元金属化を利用したタンデム型反応により、環状アミンの脱水素を起点とした様々な選択的分子変換を実現する。
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研究成果の概要 |
担持金ナノ粒子触媒への環状アミン・酸素分子の同時吸着、それに伴う協奏的電子移動による特異な位置選択的アミン酸化を見出し、実際に未踏の高難度分子変換として、タンデム酸化を利用したアルキニル化やエナミノン合成といった環状メチレン基選択的α位官能基化を開発した。また、担持ナノ粒子触媒による多点吸着や脱水素能を活かした、アミン酸化、タンデム酸化、選択酸化の知見を応用し、脱水素芳香環形成反応によるヒドラジンを利用した選択的第一級アニリン合成、アルコールを基質とした選択的酸化的エステル化を利用したシュウ酸ジエステル合成、といった新しい分子変換の開発にも成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、担持金ナノ粒子触媒を利用し、基質の環状アミンの構造を基盤とした位置選択的分子変換に成功し、プロパルギルアミンやエナミノンといった構造を有する種々の新しい化合物を合成することができた。環状アミンは医薬品や天然物などの大半に含まれる構造であり、本研究は新しい医農薬品開発の効率化や従来の有用アミン化合物の効率的な合成につながると期待される。また、本研究によって初めて実現できた特異なアミン酸化の位置選択性は、金ナノ粒子上での協奏的電子移動により発現していることを明らかとし、新しい有機反応開発に対して担持ナノ粒子特有の触媒特性が有効であることを実証できたため、学術的にも意義は大きい。
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