研究課題/領域番号 |
20K22548
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0502:無機・錯体化学、分析化学、無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
増田 晋也 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任助教 (80885468)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 金クラスター担持触媒 / 配位子保護金クラスター / アルコール酸化反応 / 原子精度調製 / 低温配位子除去 / 固体触媒 / 金クラスター触媒 / 酸化反応 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、金クラスターは触媒として精力的に研究されている。配位子保護金クラスターはサイズ・組成を精密に制御して金クラスターの合成が可能であるため、金クラスターの前駆体として応用することで、ある程度幾何構造の決まった金クラスター触媒を合成することができる。本研究ではサイズ・組成制御した配位子保護金クラスターの安定な担持手法の開発を行い、金クラスターの新規な触媒性能の探索を試みる。
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研究成果の概要 |
サイズ制御したチオラート保護金クラスターを、そのサイズを維持したまま脱配位子して担持することを試みた。CoとCeの二種類から成る水酸化物担体を新規合成した結果、本担体が低温での配位子除去を促進し、大部分のクラスターが原子精度のサイズを保ったまま担持できることを見出した。本担体上では表面酸素原子が特異的に金を安定化していることが示唆され、結果として長時間熱処理を行った後でもその微細なサイズが保たれていた。また、得られた触媒を用いて塩基性水溶液下におけるアルコール酸化反応を行ったところ、常温、酸素下でも高活性が得られた。そこで、速度論的解析によって金の電子状態と反応機構の関係性を考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
原子精度でサイズ・組成を制御した配位子保護金クラスターの触媒応用は15年程前から研究が進められているが、未だその精密性を保ちつつ高い触媒能を発現させることは難しい。本研究では、脱配位子した金クラスターを触媒担体を用いて安定化することで原子精度のサイズ・組成を保ち、配位子保護状態では得られない高い活性の達成およびその発現機構を考察した。こうした比較的明瞭な活性点を有した高活性な触媒の開発およびその活性発現機構の解明は、今後より高活性な触媒を合成する設計指針を得る上で重要な意味を持つ。
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