研究課題/領域番号 |
20K22591
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0603:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京農工大学 (2021) 京都大学 (2020) |
研究代表者 |
高田 昌嗣 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (00872988)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | バイオマス / 脱リグニン / 熱化学変換 / トポ化学 / 微量成分 / 無機物 / タンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
リグニンから有用物質の創製に向けて、水熱処理等の熱化学処理による脱リグニンが検討されている。近年、高温での熱分解処理にて、無機物やタンパク質が炭化物生成に影響することが指摘されているが、脱リグニンに用いる低温の熱化学処理での影響は検討されていない。また、無機物及びタンパク質は樹体全体としては微量だが、物質流動の要所に局在する。そのため、生成した炭化物が反応溶媒や分解生成物の流動性を低下させ、結果的に脱リグニンに悪影響を及ぼすと予想されるが、詳細は不明である。そこで、細胞壁中に局在する無機物やタンパク質が、熱化学処理における脱リグニン挙動に及ぼす影響の解明を目的とする。
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研究成果の概要 |
バイオマスの主要細胞壁構成成分であるリグニンから、有用物質の創製に向けて、熱化学処理による脱リグニンが検討されている。バイオマス細胞壁に微量だが局所的に分布する無機物及びタンパク質が熱化学処理(超臨界メタノール処理(270℃/30分))での脱リグニンに及ぼす影響は不明な点が多く、本研究はその解明を目的とした。その結果、無機物による二次生成物の生成への寄与や、タンパク質の脱リグニン率向上への寄与が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
死細胞の集合体である木部細胞壁中における、生命活動の痕跡である無機物とタンパク質が熱化学処理での分解機構に影響を及ぼす、という知見は学術的意義が高い。また両成分は生育環境条件が及ぼす影響が大きいと予想され、熱化学処理に適した両成分の分布や構造の制御に関する新たな研究分野の探索も期待される。さらに、昨今エネルギー作物と期待される被子植物単子葉類の植物は両成分の含有量が多く、本研究成果は社会的意義も高い。
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