研究課題/領域番号 |
20K22594
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0603:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
|
研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
柴崎 康宏 日本大学, 生物資源科学部, 助教 (30750674)
|
研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | リンパ節 / B細胞 / 抗体 / 粘膜組織 / 形質細胞 / ワクチン / 魚類 |
研究開始時の研究の概要 |
リンパ節は免疫細胞が抗原と効率的に出会い、抗原に特異的な免疫応答が活性化される(抗体産生が誘導される)部位として重要である。魚類においても抗原特異的な抗体は産生されるが、リンパ節を持たない魚類では、どこで特異的抗体産生が誘導されるのか不明であった。それゆえ、ワクチン接種や感染時にどのような機序で免疫応答が誘導されるのか解っていなかった。本研究は、感染やワクチン接種といった免疫刺激時に魚類の特異的抗体がどこで、どのように産生されるかを明らかにすることを目指す。
|
研究成果の概要 |
リンパ節は抗体産生が誘導される部位として重要である。しかし、魚類はリンパ節を持たないため、抗体の産生誘導メカニズムが不明であり、効果的な水産用ワクチンの開発の障害となっていた。本研究では、ニジマスをモデルとして、魚類の特異的抗体が産生される部位を特定することを目的とし、研究を行った。 魚類では、免疫刺激によって脾臓に免疫クラスターが形成され、その場に抗原特異的抗体が産生されることが明らかとなった。また、脾臓の細胞を用いた培養により、B細胞を分裂・増殖させて形質細胞様の細胞を得る方法が確立された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、魚類では免疫応答の際にB細胞やT細胞の集塊が形成され、そこで抗原に特異的な抗体が産生されるという、魚類における抗体産生メカニズムの一端が明らかになった。 今後、この場に注目して研究をすることで、魚類の抗体産生メカニズムの解明が進むことが期待される。 抗体産生メカニズムの解明は、効果的に抗体産生を刺激するワクチンや、ワクチンアジュバントの開発、免疫賦活効果をもつ物質の探索研究に有益な情報につながると考えられる。
|