研究課題/領域番号 |
20K22600
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0604:社会経済農学、農業工学およびその関連分野
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研究機関 | 地方独立行政法人北海道立総合研究機構 |
研究代表者 |
前川 洋平 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 森林研究本部 林産試験場, 研究主任 (90837907)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 木質バイオマスの発電利用 / 林地残材 / GHG排出量 / LCA評価 / 地球温暖化防止 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は未利用資源である林地残材を用いたバイオマス発電の温室効果ガス排出量について、ライフサイクルアセスメントを用いて算出し、化石燃料等を由来とする電力と比較することにより、林地残材利用による発電の優位性を明らかにすることを目的としている。2012年度に創設された「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」により、林地残材の木質バイオマス発電への活用が期待されたが、現状では原料コストの観点から丸太の利用が先行しており、林地残材は引き続き未利用資源として取り残された状況である。本研究により、林地残材の木質バイオマス発電利用の推進について、地球温暖化防止の観点から理論的支柱を構築することが可能となる。
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研究成果の概要 |
林業事業体から林地残材を含む燃料用木材の調達にかかるインベントリ調査を実施し、それを燃料とするバイオマス発電の温室効果ガス(GHG)排出量について、ライフサイクルアセスメント(LCA)を用いて推計した。その結果、0.23~0.38kg-CO2/kWhとなり、いずれも立地地域の商業電力(化石燃料等を由来)からの削減率は30.8~60.3%となった。商業発電のGHG排出量と比較に際し、送電端発電効率を10%や30%に設定して感度分析を行ったところ、商業発電と比べ41.8~150.0%のGHG排出量と推計した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、林地残材を含む発電用原料として利用する場合のGHG排出量について、LCAを用いて定量的に明らかにし、化石燃料等を由来とした電力のGHG排出量と比較したものである。日本国内における林地残材を含む木質バイオマスの収集と発電利用のLCAについて、意欲的に分析したものであり、これらは、国による政策検討や計画目標の到達に資するものとして活用できる可能性がある。本研究成果により国産燃料材利用実績をさらに押し上げ、地球温暖化防止の観点から木質バイオマス発電の推進が期待される。
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