研究課題/領域番号 |
20K22611
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0605:獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
松本 翔馬 滋賀医科大学, 動物生命科学研究センター, 特任助教 (00881517)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Genome editing / CRISPR/Cas9 / optogenetics / ゲノム編集 / 光遺伝学 / 発生工学 |
研究開始時の研究の概要 |
CRISPR/Cas9の報告により、受精卵を直接遺伝子操作することが可能になり、ノックアウト動物の作出が簡便になった。しかしDNA断片を特定の遺伝子座へノックインする効率は未だ極めて低いことが課題である。そこで本研究では青色光駆動型Casを用いることで、受精卵におけるノックイン効率を劇的に高める新規発生工学技術を開発する。本研究により、マウスにおいて高いノックイン効率を実現する遺伝子改変技術が開発されれば、世代時間の長い畜産動物や非ヒト霊長類などの中型動物において求められているF0世代での高効率な遺伝子改変技術の開発に繋がり、広く医学・生物学分野に波及効果があると考えられる。
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研究成果の概要 |
青色LEDの照射がマウス受精卵の胚盤胞発生率に影響しないことを受け、本研究では青色光駆動型Cas9(paCas9)を用いた高効率遺伝子改変動物作製技術の開発を試みた。paCas9を高効率でマウス受精卵へと導入するためのpiggyBacトランスポザーゼベクターの開発に成功し、受精卵を用いたゲノム編集試みたが、mRNAを用いた方法ではゲノム編集を誘導することができなかった。一方、paCas9プラスミドを用いることで標的配列を編集することに成功したが、その効率は著しく低かった。またマウス胚性幹細胞を用いた解析から、クリーンベンチ内の白色光がゲノム編集を誘導することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果から、青色光照射条件のさらなる検討や編集効率の改善の必要性が示唆されたが、青色光照射による時空間制御型の遺伝子改変技術が確立することで、ヘテロな細胞集団における特定の遺伝子機能について新たな知見を得ることが可能になる。特に遺伝子改変動物作製においては、相同組換え修復(HDR)活性の高いG2/S期を狙ってゲノム編集を行うことで、目的のゲノム編集を高効率に誘導可能となることが期待される。
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