研究課題/領域番号 |
20K22658
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0702:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
熱田 勇士 九州大学, 理学研究院, 助教 (80874685)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 四肢前駆細胞 / ダイレクトリプログラミング / オルガノイド / 3次元培養 / リプログラミング / 3次元培養 / 四肢形成 / 四肢再生 |
研究開始時の研究の概要 |
四肢再生は積年の治療課題である。米国では約200万人が外傷性や先天性の四肢欠損を患っていることから、本邦においても多くの症例数が推定される。しかしながら、昨今の再生生物学の目覚ましい発展を以ってしても、切断肢を完全な四肢構造で交換、再生するという究極的な細胞療法の実現には程遠い。本研究では、四肢再生の基盤構築を念頭におき、ダイレクトリプログラミング法および3次元培養系を駆使して、線維芽細胞から四肢様オルガノイド(リムボイド)を創出する方法論を確立する。
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研究成果の概要 |
本研究では、四肢形成を司る四肢前駆細胞(LP細胞)を、非四肢由来の線維芽細胞からダイレクトリプログラミングにより誘導し、さらに誘導された細胞を3次元的に培養することで、肢芽様オルガノイドを作製することを目標とした。これまでの先行研究により、LP特異的に発現するいくつかの因子が、非四肢線維芽細胞にLP細胞の特性を与えうることを突き止めていたが、本研究でフォローアップの実験を行い、中でも4因子(Lin28, Zbtb16, Prdm16, Lin41)が、リプログラミングにおいて最も重要な役割を担うことを突き止めた(Atsuta et al., bioRxiv, 2021)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で見出された成果は、四肢形成開始のメカニズムの理解を深めるとともに、四肢再生医療の発展へと寄与することが期待される。 (1)四肢形成の理解;見出されたリプログラム因子は、四肢形成過程の最初期段階である、四肢前駆細胞の特定化においても中心的な役割を果たすことが考えられる。 (2)四肢再生医療への応用;本研究成果により手足以外の細胞から直接、LP細胞を作製できることが示唆された。誘導されたリプログラム細胞は細胞治療へと活用できる可能性がある。
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