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異なる性表現を創出する発生メカニズムの進化的起源を探る

研究課題

研究課題/領域番号 20K22669
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0703:個体レベルから集団レベルの生物学と人類学およびその関連分野
研究機関広島大学

研究代表者

福田 和也  広島大学, 統合生命科学研究科(理), 助教 (20882616)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード性表現 / 系統進化 / 生殖細胞 / 無腸動物 / シングルセル解析
研究開始時の研究の概要

本研究では、左右相称動物の基部で分岐したと考えられる無腸動物を対象に、幹細胞が雌雄の生殖細胞(卵原細胞・精原細胞)に分化する際に見られる一連の遺伝子発現動態を明らかにする。特に、生殖細胞の性分化機構を1細胞単位で詳細に解明するためにシングルセルRNA-seq(scRNA-seq)を行う。これに際し、これまでよりも低コストでscRNA-seqを行う手法を開発する。助成初年度は、上記の手法開発に加え対象動物の幹細胞・生殖細胞を特定できるマーカーの探索を行う。次年度に、対象動物のscRNA-seqを実施し、生殖細胞に見られる遺伝子発現の時系列的な推移を網羅的に明らかにする。

研究成果の概要

本研究では、無腸動物ナイカイムチョウウズムシPraesagittifera naikaiensisに注目し、左右相称動物の祖先的な性分化メカニズムを明らかにすることを目指した。得られた成果は主に以下である。(1)無腸動物の生殖細胞に発現する5遺伝子を特定した。一方で、進化的に新しい左右相称動物の生殖細胞に共通して発現が見られるものの、無腸動物では発現が見られない遺伝子が存在した。(2)無腸動物の簡易・迅速な細胞分散方法を確立した。また、細胞集団から共生藻類を除去し、無腸動物由来の細胞のみを単離する方法を確立した。これらを基に、今後シングルセル解析を実施することを目指す。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究で注目した無腸動物は、その系統的位置から様々なアプローチに基づく進化生物学研究の対象となり得る潜在性を有するが、本動物を対象にした研究は未だ少ないため、基本的な実験手法の確立や適用可能性の検討が十分になされていない。本研究では、非モデル生物ゆえの実験確立の難しさに阻まれ当初の目的を達成できなかったものの、今後本種を含む無腸動物を研究に用いる際に有益な基礎情報を重ねることができた。また、本種において生殖細胞の多能性を維持するメカニズムが他の左右相称動物と異なる可能性を得たことで、左右相称動物における性の進化研究に新たな疑問を提唱することができた。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] シングルセル解析の進歩と進化発生生物学研究における活用2021

    • 著者名/発表者名
      福田和也, 有本飛鳥, 田川訓史
    • 雑誌名

      Precision Medicine

      巻: 4 ページ: 759-762

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり

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公開日: 2020-09-29   更新日: 2023-01-30  

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