研究課題/領域番号 |
20K22670
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0703:個体レベルから集団レベルの生物学と人類学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山崎 博史 九州大学, 基幹教育院, 助教 (80750330)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | メイオベントス / 動吻動物 / 系統進化 / 種多様性 / 分類 / トゲカワムシ / 分子系統樹 / 系統 / 多様性 / 進化 |
研究開始時の研究の概要 |
砂の隙間には多様なメイオベントス(小型底生動物)が生息している。メイオベントスは高い種多様性を誇る事で知られるが、その系統進化学的研究例は極わずかにしか行われておらず、砂の隙間という環境下で、どのような進化・多様化が起こってきたか、明らかになっていない。トゲカワムシ科動吻動物はメイオベントスの一群で、多様な海底環境に生息する。また種レベルで生息環境固有性が高く、多様な生息環境に適応進化してきたグループといえる。本研究ではトゲカワムシ科動吻動物を対象に種網羅的な系統解析を行い、本グループ内の系統関係および進化史の解明を目指す。本研究を通じ、砂の隙間環境下での進化・多様化メカニズム解明を試みる。
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研究成果の概要 |
本研究では、メイオベントスの形態進化のモデルとして、トゲカワムシ科動吻動物を対象とした系統進化学的解析を実施した。既知種全種および未記載種の形態・生態・分子情報を集約および新規取得し、分子データ(18S+28S+COI 78種127個体)を用いて系統解析を実施したところ、トゲカワムシ科動吻動物内の主要グループとその系統関係を明らかにする事ができた。各グループは共通の形態形質を有する事が多い一方で、多様な環境への進出はグループ内で独自に起こっている可能性が示唆された。また解析サンプルの中には、複数の未記載種や隠蔽種の存在が示唆されている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
顕微鏡サイズの動物でありながら、非常に高い形態的・生態的・種多様性を誇るメイオベントスだが、その進化プロセスについては未解明であった。本研究成果であるトゲカワムシ科動吻動物の系統関係や、系統関係から示唆される形態進化プロセスは、本グループおよびメイオベントスの進化・適応・種分化理解の礎となると期待できる。また本研究にて、トゲカワムシ科内に数多くの未記載種・隠蔽種や、未記載種のみからなる系統群の存在が明らかになった。これは、本グループの種多様性が、現在知られているものより遥かに高いことを示している。今後の分類・系統進化学的解析によって、種多様性の実態や進化プロセスの理解が進むことが期待される。
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