研究課題/領域番号 |
20K22686
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0704:神経科学、ブレインサイエンスおよびその関連分野
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研究機関 | 神戸大学 (2021) 京都大学 (2020) |
研究代表者 |
棒田 亜耶花 神戸大学, 医学研究科, 特命助教 (10884645)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | in vivoイメージング / 海馬 / 前帯状皮質 / 記憶 / カルシウムイメージング / 記憶固定化 |
研究開始時の研究の概要 |
記憶は海馬で形成された後、大脳皮質へ移行し長期的な記憶になると考えられているが、 その過程は明らかでない。申請者は前帯状皮質で空間記憶を表象すると考えられる新規の細胞「空間文脈細胞」を発見し、この細胞が 海馬-皮質間で睡眠中に起こる可塑的変化(LTP)によって形成されたと考えた。 本研究では睡眠中の脳波をトリガーとしてLTPを強化・抑制する操作技術と前帯状皮質のイメージングを併用し、睡眠中に形成される海馬-皮質間のLTPによって前帯状皮質の空間文脈細胞へ空間記憶が移行していることを証明する。この研究により今まで明らかでなかった海馬-皮質間の記憶固定化のモデルを細胞レベルで提示することができる。
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研究成果の概要 |
記憶は海馬で形成され、休眠中の再発火により皮質へ移行し長期記憶になると考えられている(記憶の固定化)。申請者は海馬場所細胞より広い場所受容野を持つ新たな細胞群を前帯状皮質で発見し、空間文脈細胞と名付けた。空間文脈細胞は学習中、休眠中の海馬-皮質間の再発火により前帯状皮質へ形成され、空間、文脈の長期記憶に伴い増加することが明らかになり、海馬から前帯状皮質へ記憶の固定化を経て形成される細胞であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
記憶は海馬で形成され、休眠中の再発火により皮質へ移行し長期記憶になると考えられていたが、それを細胞レベルで直接的に示す研究はなかった。申請者の発見した空間文脈細胞は学習中、休眠中の海馬-皮質間の再発火により前帯状皮質へが形成され、空間、文脈の長期記憶を表象することが明らかになり、記憶の固定化を細胞レベルで示すものである。これらの発見により長期記憶が形成される詳細なメカニズムがさらに明らかになると期待される。
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