• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

動物モデルを用いた発作性運動誘発性ジスキネジアの発症機序の解明と新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K22688
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0704:神経科学、ブレインサイエンスおよびその関連分野
研究機関長崎大学

研究代表者

八田 大典  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 客員研究員 (60886216)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードPRRT2 / PKD / ジスキネジア / ドーパミン / L-ドーパ / ロータロッド / 線条体 / 大脳基底核 / 発作性運動誘発性ジスキネジア / 不随意運動 / マイクロダイアリシス
研究開始時の研究の概要

発作性運動誘発性ジスキネジア (PKD) は急激な動作により誘発される不随意運動を特徴とする神経疾患であり、PRRT2 (Proline-rich transmembrane protein 2) の遺伝子変異が発症の原因となるが、その詳細なメカニズムは不明である。申請者は、PKDの発症機序解明と治療法の基盤構築を目指し、PRRT2の生理的役割に着目して研究を進め、PRRT2の家族性変異を導入したPrrt2ノックイン (KI) マウスを作製した。本研究では、ジスキネジアとの関連性が深い線条体ドーパミン作動性神経細胞の活動性がPrrt2変異により変動するかについて、Prrt2 KIマウスを用いて解析し、PKDの治療におけるドーパミン調節の有効性を検証する。

研究成果の概要

発作性運動誘発性ジスキネジア (PKD) は運動誘発性の不随意運動を特徴とした神経疾患であり、PRRT2の変異により発症する。研究代表者は以前、PKDに関連するPRRT2変異を導入したPrrt2ノックイン (KI) マウスを作製し、本マウスの線条体で神経興奮時に過剰なドーパミン伝達が起こることを見出していた。今回、Prrt2 KIマウスにおいてロータロッド試験により運動能力を評価したところ、薬剤負荷がない場合には野生型との違いがなかったが、L-ドーパ投与時には野生型よりも大きな運動能力低下が生じた。この結果はPKDが線条体のドーパミン伝達異常に起因して発症することを裏付けるものとなった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまでPKDの原因となる神経回路や発症機序は十分に理解されておらず、国外からの報告では主に小脳に着目した解析がなされてきた。しかし本研究では、PKDモデルマウスにおいて線条体での過剰なドーパミン伝達が運動障害に関連することを明らかにし、PKDの発症機序の仮説として「線条体ドーパミン説」という新たな学術的概念を作ることができた。
本研究の成果はPKDの治療方法の基盤構築に繋がるだけでなく、痙攣や不随意運動を伴う類似疾患の治療薬開発にも応用可能と考えられ、医療の進歩という形で社会に貢献する研究となった。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] マウス線条体におけるジスキネジア関連分子PRRT2のドーパミン神経伝達における役割2022

    • 著者名/発表者名
      八田 大典、光成 晃輝、永田 健太郎、金本 海斗、濱田 麻希、西村 聖未、渕上 由貴、川上 茂、木下 晃、吉浦 孝一郎、黒滝 直弘、城谷 圭朗、岩田 修永
    • 学会等名
      日本薬学会 第142年会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

URL: 

公開日: 2020-09-29   更新日: 2023-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi