研究課題/領域番号 |
20K22695
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0704:神経科学、ブレインサイエンスおよびその関連分野
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
呉 ユー秋 愛知医科大学, 医学部, 助教 (40717154)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ストレス / メディエーター / 交感神経系 / 室傍核 / 交感神経活性化 / 視床下部室傍核 / 遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
ストレス応答の持続はストレス関連疾患の発症の契機となりうる。我々はこれまでに、脳内プロスタノイドおよびその合成に関わる酵素や転写因子群がメディエーターとして、室傍核におけるストレス応答のシグナル伝達を制御している可能性を見出した。しかし、ストレス負荷時の交感神経系活性化においても同様な機序で機能するかは不明である。本研究では、拘束ストレスを負荷したラットの視床下部室傍核において、脳内ストレス応答メディエーターの発現動態と相互作用を解析することによって、シグナル伝達の仕組み、および交感神経系活性化への関与を明らかにする。
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研究実績の概要 |
ストレス応答の持続はうつ病などストレス関連疾患の発症の契機となる可能性があり、メカニズムの解明が重要である。我々はこれまで、脳内プロスタノイド及びその合成に関わる酵素や転写因子群がメディエーターとして、中枢性交感神経系の活性化機序に関与している可能性を見出した。本研究は、ストレス負荷時の中枢性交感神経系の活性化機序を、ラットの視床下部室傍核(PVN)におけるメディエーターの発現動態と相互作用を解析することによって解明することを目的とした。 前年度までは、雄性成年ラットを用いた急性の拘束ストレス負荷実験を行い、脳内ストレス応答に関連するメディエーターの発現動態を分析した。その結果、拘束ストレス負荷により、ラットの血中のノルアドレナリン及びアドレナリンレベルは共に有意に上昇した。更に、これら血中カテコールアミンの上昇には、PVNに産生されるメディエーターCOX-1、COX-2、TxS、mPGES-1、IκB-αのmRNA発現量の変化が関与している事をリアルタイムPCRにより解明した。これらの結果から、急性の拘束ストレス負荷時、PVNにおけるNFκB経路の活性化とCOXらの発現への関与する可能性が示唆されたが、これ以上に検証する実験ができなかった。 今後本研究の展開に向けて、上記の解析で得られた結果に基づいて、各種受容体遮断薬および酵素阻害薬を用いた薬理学的解析を行い、急性拘束ストレス負荷による血中カテコールアミン増加に関与するメディエーター因子間の相互作用と伝達経路に取り組む必要があると考える。
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