研究課題/領域番号 |
20K22697
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0704:神経科学、ブレインサイエンスおよびその関連分野
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研究機関 | (財)冲中記念成人病研究所 |
研究代表者 |
間野 かがり (財)冲中記念成人病研究所, その他部局等, 研究員 (00877780)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / ヒストン修飾 / 神経細胞特異的解析 / クロマチン構造 / 神経細胞 / ヒストン修飾解析 / 孤発性アルツハイマー病 / エピゲノム解析 / 死後脳 / 神経細胞特異的 / 転写制御機構 |
研究開始時の研究の概要 |
孤発性アルツハイマー病(AD)の神経細胞における病態を捉えるため、死後脳から抽出した神経細胞を用い、AD特異的なヒストン修飾変化を探索する。探索は、遺伝子の発現を正にコントロールするメカニズムに関して行う。具体的には、転写が活性化しているゲノム領域であるオープンクロマチン領域を取得し、そのゲノム領域内で、active promotor領域をコントロールするヒストン修飾 (H3K4me3)のAD特異的な変化を探索することで、通常のヒストン修飾のみの解析よりも高精度の解析を目指す。
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研究成果の概要 |
アルツハイマー病の神経変性過程で起こっている現象を明らかにするため、神経細胞特異的にヒストン修飾の解析を行った。複数のゲノム領域にヒストン修飾異常を検出することができ、これらの異常は神経細胞で特異的に起こっており、非神経細胞ではみられない現象であった。脳内にはさまざまな細胞種が存在し、それぞれの細胞ごとの役割をもって病態に関与している。今回得られた結果は、神経細胞の病態での役割を示すものであり、変性そのものが起きている神経細胞での機能低下に関係していると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルツハイマー病の病態において、神経細胞特異的な解析を行うことによって、神経細胞の変性過程における機能低下を裏付けるような結果を得ることができた。このような結果は、脳全体を使った解析では実現できなかったものであり、神経細胞に特化した解析を行ったことの成果である。アルツハイマー病における脳機能低下は、神経細胞の機能低下の影響が大きいと考えられ、神経細胞で起きていることを明らかにすることで、治療法開発への手がかりとなることが期待される。
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