研究課題/領域番号 |
20K22708
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0801:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
稲垣 舞 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 助教 (90878274)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 胎盤 / 胎盤栄養膜細胞 / エクソソーム / 栄養膜細胞 / 内在性レトロウイルス |
研究開始時の研究の概要 |
胎盤機能の回復に基づく妊娠合併症の治療を実現するためには、胎盤栄養膜細胞を輸送標的とした高分子薬物送達技術の基盤開発が重要である。本研究は、胎盤栄養膜細胞において、内在性レトロウイルス由来タンパク質が関わる細胞へのエクソソーム内在化機構に着目して高分子輸送の仕組みを解明することを目的とする。さらに、得られた知見を基に、胎盤栄養膜細胞を輸送標的とするエクソソームを介した薬物送達システムの確立を目指す。
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研究成果の概要 |
ヒト胎盤栄養膜細胞におけるエクソソームを介した高分子輸送の仕組みを解明することは、近年新たな創薬モダリティーとして注目されている核酸やタンパク質医薬を用いた、効果的な胎盤治療を実現させるために重要である。本研究は、ヒト胎盤由来エクソソームの胎盤栄養膜細胞への取り込みには、少なくとも一部に、シアル酸結合受容体やヘパラン硫酸プロテオグリカン、細胞膜融合因子であるMFSDが関与することを明らかにした。本研究から、ヒト胎盤栄養膜細胞におけるエクソソーム輸送経路を同定することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通して、エクソソームをキャリアーとして用いた、胎盤栄養膜細胞への高分子薬送達の学術的基盤を構築した。本研究成果は、内在性レトロウイルス由来エンベロープタンパク質の膜融合能を利用した、ヒト胎盤組織へのエクソソーム送達システムの構築や、高分子医薬による「胎盤治療」を軸とした、妊娠合併症に対する治療薬の開発戦略に貢献することが期待される。
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