研究課題/領域番号 |
20K22734
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0802:生体の構造と機能およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
横川 文彬 金沢大学, 医薬保健学総合研究科, 特任助教 (90623645)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 側弯症 / マウス / LAT1 / アミノ酸トランスポーター / 骨密度 / 軟骨 / 成長板 / 特発性側弯症 / 骨代謝異常 / 骨密度低下 |
研究開始時の研究の概要 |
特発性側弯症(IS)は、進行性の側弯を呈する原因不明の疾患であり、その治療法は、装具療法と手術療法に限られる。新たな治療法の開発に向け多くの研究が行われたが、ISのモデル動物作製が難しいことがその障害となっていた。一方、L-type amino acid transporter 1を軟骨細胞特異的に不活化させたマウスにおいて、高率に側弯が発生することが確認された。このマウスは側弯の発生・進行過程がISのものと類似しており、ISの実用的な動物モデルとしての活用が期待される。本研究では、この側弯症モデルマウスを用いて、「骨代謝異常に伴う骨密度低下」と「側弯進行」との関連性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
必須アミノ酸のトランスポーターであるL-type amino acid transporter 1(LAT1)をコードする遺伝子Slc7a5を軟骨細胞特異的に不活化させた側弯症マウスの経時的な観察により、側弯発生・進行過程における特発性側弯症との類似性の有無、さらには骨密度低下が側弯進行の原因であるか否かについて検証した。LAT1不活化マウスは早期発症特発性側湾症と類似した特徴を持ち、また、骨密度の低下が側弯の発症・進行に続発して起こることが確認され、特発性側湾症における骨密度低下が側弯進行の結果として起こることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
特発性側弯症において骨密度低下と側弯進行は密接に関連していると考えられてきたが、臨床的な研究には限界があり、骨密度低下が側弯進行の原因かあるいは結果かはこれまで不明のままであった。L-type amino acid transporter 1を軟骨細胞特異的に不活化することによって得られた、特発性側弯症と類似した特徴をもつマウスの経時的な観察においては、側弯症の進行がほぼ終了した後に骨密度の低下が起こっており、骨密度の低下は側弯進行の「原因」ではなく「結果」であることが示唆された。
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