研究課題/領域番号 |
20K22736
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0802:生体の構造と機能およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
金橋 徹 京都大学, 医学研究科, 助教 (90875999)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ヒト胎児 / 拡散テンソル画像 / 腹壁 / 横隔膜 / 形態形成 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒト胚子期から胎児期初期における胸壁や腹壁、横隔膜等といった、体の「隔たり」を構成する器官の筋線維や膠原線維がどのように発達して各部位の形態を構築していくのか、に関して詳細に解明されていない。そこで本研究は、まず、胎児期初期に着目して胸壁、腹壁、横隔膜における筋線維や膠原線維の成長に伴う形態形成過程を明らかにすることを目的とする。ヒト胎児期初期標本28例(頭殿長33.5-93.7 mm)を対象として、通常のMRI(T1強調画像等)では可視化できない、線維走行や膜状構造を拡散テンソル画像(DTI)データを用いて可視化し形態変化を解析する。
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研究成果の概要 |
ヒト胚子期から胎児期初期における腹壁、横隔膜等といった、体の「隔たり」を構成する部位の形成過程について明らかにするため、ヒト胚胎児標本35例のT1強調画像 (T1W)、拡散テンソル画像 (DTI) を用いて形成過程を解析した。画像解析ソフトを用いて、T1Wから作成した三次元再構成像し、形の変化を観察するだけなく、DTIから作成したTractographyを用いて、内部を構成する筋、膠原線維の走行の描出も検討し、成長に伴う線維走行の変化についても明らかにすることができた。本研究は、ヒト胎児期初期の上記部位の形態形成について新たな知見を加えることで正常な発生プロセスの解明に寄与すると考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒト胚子期から胎児期初期における胸壁や腹壁、横隔膜等の体の「隔たり」を構成する器官の筋線維や膠原線維がどのように発達していくのか、に関して詳細に解明されていない。近年、進歩を遂げている出生前の画像診断分野では、正常なヒト発生についての知見が求められている。当該部位で発生する先天異常(横隔膜ヘルニアや腹壁破裂等)の原因を明らかにするためにも、正常について理解することは重要である。従って、ヒト胎児期初期の横隔膜、腹壁の形態形成の特徴を明らかにした本知見は、正常な発生プロセスの解明に寄与し、さらに胎児診断学への応用や治療技術向上への貢献が期待される。
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