研究課題/領域番号 |
20K22739
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0802:生体の構造と機能およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
杉原 悟 岡山大学, 大学病院, 助教 (20874861)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | p19 / IL-23 / IL-39 / psoriasis / EBI3 / 尋常性乾癬 |
研究開始時の研究の概要 |
尋常性乾癬は表皮肥厚および好中球・T細胞浸潤を特徴とする慢性炎症性皮膚疾患である。 病変部表皮角化細胞は過剰な細胞増殖と免疫応答を示し、病態形成に大きく関与する。同細胞はp19を含むIL-23およびIL-39を発現すると報告されているが、それ以外のp19含有するサイトカインの発現に関する報告はまだない。 本研究で我々は表皮角化培養細胞を用いてp19を含有するサイトカインや新規サイトカインを検索し、乾癬マウスモデルを用いてサイトカインの発現を解析することで乾癬病態形成への関与について検討する。本研究成果は乾癬の病態解明に貢献し、新規治療剤の開発に繋がる可能性がある。
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研究成果の概要 |
IL-23はp19とp40、IL-39はp19とEpstein-Barr virus-induced3(EBI3)の二量体であり、抗IL-23p19抗体は乾癬に高い有効性を示している。これらのサイトカインはp19サブユニットを共有しており、IL-39も乾癬の病態に寄与していると考えた。 乾癬病変部ではIL23-Ap19とEBI3の発現が増強しており、培養角化細胞においてもTNF-α/IL-17A/IFN-γの共刺激で上昇し、乾癬治療薬であるデキサメタゾン、ビタミンD3、アシトレチンを加えることで抑制された。また、p19とEBI3で構成される新規のサイトカインの存在が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
尋常性乾癬は表皮肥厚および好中球・T細胞浸潤を特徴とする慢性炎症性皮膚疾患である。病変部表皮角化細胞は過剰な細胞増殖と免疫応答を示し、病態形成に大きく関与する。同細胞はIL-23(p19とp40のヘテロダイマー)およびIL-39(p19とEBI3(EBV-induced gene 3)のヘテロダイマー)を発現すると報告されているが、IL-23・IL-39以外のp19含有サイトカインの発現に関する報告はまだない。 本研究において、これらのサブユニットが乾癬の病態で増強することが判明し、新規のサイトカインの存在の可能性も示唆された。本研究成果は新規治療の開発に繋がる可能性がある。
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