研究課題/領域番号 |
20K22742
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0802:生体の構造と機能およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
杉原 圭 九州大学, 医学研究院, 助教 (80875881)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 核分葉 / 顆粒球 / 好中球 / 数理モデル / 形態形成 / 核膜 / 核ラミナ / クロマチン / 分葉核 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,好中球などの成熟顆粒球にみられる分葉した核形態がどのようにして生じるのかを明らかにすることである.真核細胞の核は典型的には球状や楕円球状とされている.しかし,自然免疫を担う顆粒球の核は分化・成熟に伴い球状,桿状を経て分葉した構造に変化する.この形態変化のメカニズムは明らかになっていない.本研究では,核膜と内部構造の動態を粗視化して数理モデル化を行うことで細胞レベルの形態形成機構を予測する.加えて,生物学的実験による検証を組み合わせることで,この特異な核形態形成機構の原理を解明することを目指す.
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研究成果の概要 |
細胞核は遺伝情報を保持する重要な細胞内小器官であり,一般にその形態は球状や楕円体状とされているが,顆粒球は,分化・成熟に伴い,桿状を経て分葉した極めて特殊化した形態へと至る.この形態ができるメカニズムの全体像を明らかにするため,本研究では,粗視化2次元粒子モデルを構築し,弾性を持つ膜内部でクロマチン凝集による体積減少が起こることで生じる形態変化として分葉核形成過程を再現した.また,その仮定の一部を実験的に検証するとともに,メカニズムのさらなる詳細な理解へ向けた実験系の構築も行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
古典的に教科書に記載されている顆粒球の核分葉という形態がつくられるメカニズムの一端を数理モデリングと実験を融合することで明らかにした.また,このモデル枠組みは他の特殊化した核形態への適用可能であるため,悪性腫瘍などで見られる核の形態異常などの疾患における形態変化への応用も期待される.
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