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自己免疫性肺胞蛋白症の病態におけるIgA型抗GM-CSF自己抗体の関与について

研究課題

研究課題/領域番号 20K22759
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
研究機関新潟大学

研究代表者

島 賢治郎  新潟大学, 医歯学総合病院, 専任助教 (50882320)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード肺胞蛋白症 / GM-CSF自己抗体 / IgA
研究開始時の研究の概要

肺の虚脱を防ぐ肺サーファクタントが過剰に蓄積することによって発症する肺胞蛋白症の原因の大半は、肺サーファクタント処理に重要な肺胞マクロファージの作用に必要なサイトカインGM-CSFを中和する自己抗体が産生されてしまうためである。
診断に際し、IgG型の自己抗体が測定されているが抗体価と疾患活動性の相関は乏しいことが報告されている。
本研究では、IgA型自己抗体を精製・機能解析することによって病態への関与を検討するとともに、抗体価と疾患活動性の相関を評価し、日常臨床におけるマーカーとしての有用性を検討する。

研究実績の概要

自己免疫性肺胞蛋白症の診断に用いられるIgG型GM-CSF自己抗体は疾患活動性との関連性が乏しい。他の自己免疫疾患では免疫グロブリンサブタイプの異なる自己抗体が複数確認され、それぞれの性質が異なることが報告されているが、自己免疫性肺胞蛋白症においてもIgM型、IgA型の自己抗体の存在が確認されている。
IgM型に関してはGM-CSFに対する結合能・中和能ともに低いことが報告されているが、IgA型に関しては評価がなされていない。自己免疫性肺胞蛋白症の病態解明の手掛かりとしての期待のみならず、無治療経過観察中でも病勢の変動が著しい肺胞蛋白症において病勢を反映するマーカーとしての可能性も期待される。IgA型抗GM-CSF自己抗体の自己免疫性肺胞蛋白症の病態における意義を評価する上で、まずsandwich ELISA法による測定法を確立して標準化することが重要と考えた。
ELISAで抗体価を定量化するための標準検体に用いられる精製されたIgA型抗GM-CSF抗体は上市されておらず、当院が保有する自己免疫性肺胞蛋白症患者血清およびそのプール血清を用いて定量化用の単位を設定する方針とした。健常者や他の呼吸器疾患と比較するために陽性/陰性カットオフ値を設定することも重要である。IgG型自己抗体は健常者や他の肺疾患患者においてわずかにしか検出されず、陽性/陰性カットオフ値の設定が比較的容易であったが、これまでの結果から健常者でもIgA型GM-CSF自己抗体が有意に検出されており、中には患者と同程度の値を示す例もあり、慎重なカットオフ値の設定が必要と考えられる。抗体価のみならずそのGM-CSFに対する結合能・中和能の評価も重要と考える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

昨年度に引き続き当院が保有する自己免疫性肺胞蛋白症患者血清およびそのプール血清を用いて定量化用の単位を設定して標準とし、各患者血清の抗体価を測定・定量してIgG型自己抗体価と比較する方針としたが、呼吸器・感染症内科医師としてCOVID-19感染症診療の臨床業務に割かざるをえないエフォートが依然として多く、予定していた実験を進めることが困難であった。

今後の研究の推進方策

引き続きsandwich ELISA法によるIgA型自己抗体測定法の確立を目指すとともに、今後は当初の予定通りある程度目途が立って時点で、患者血清からのIgA型自己抗体の精製およびその中和能・結合能の評価を進める方針である。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-09-29   更新日: 2024-12-25  

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