研究課題/領域番号 |
20K22763
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高田 和城 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教員 (20573223)
|
研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 重症筋無力症 / B細胞 / 胸腺腫 |
研究開始時の研究の概要 |
重症筋無力症は神経筋接合部に対する自己抗体により四肢の筋力低下を来す自己免疫疾患である。同疾患に治療法は広範に免疫を抑制する免疫抑制剤や治療効果はあるが非常に高額な抗補体療法のみである。病態の原因となっている自己抗体を産生するB細胞の同定・機能解析のため、病因の一つと考えられている胸腺腫中に含まれるB細胞の解析を行い、また末梢血中のB細胞の解析と併せ病原性B細胞の分化についても解析を行う。
|
研究成果の概要 |
本研究は重症筋無力症の約80%で存在するアセチルコリン受容体抗体が陽性である患者の内、これらの抗体を産生するB細胞の存在が示唆されている胸腺腫の手術検体を用いて、抗体産生細胞の分離・解析を行うことを目的としている。これまで胸腺中のB細胞の機能解析のための胸腺腫摘出標本からのFACSを用いたsingle cell sortingおよびRNAシークエンスを行うための手術サンプルの処理、RNAシークエンスに至る一連の実験手法の確立を行うことができ、試験的に4例を行い、採取したB細胞の解析で胸腺腫中に分化成熟したB細胞が存在していることを確認し、引き続き発現マーカーの解析を進めている。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
重症筋無力症は眼周囲や四肢の筋力低下をきたす自己免疫疾患である。今回のデータより抗原特異的な抗体産生B細胞の分化・成熟は胸腺腫中で行われていることが示唆され、ひきつづき確立した実験手技や今回のデータの解析を進めることにより病原性を有する抗原特異的なB細胞の分離およびその機能の解析を行うことができれば、抗原特異的抗体産生B細胞をターゲットとした、従来の治療法の免疫全体を抑えるステロイド療法や免疫抑制剤、あるいは非常に高価な抗体療法と異なったより有用な治療法の開発につながる可能性がある
|