研究課題/領域番号 |
20K22772
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
佐藤 正寛 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 特任助教 (60877124)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | SOD1 / ミスフォールディング / 銅・亜鉛スーパーオキシドディスムターゼ / ミスフォールド構造 / 神経変性疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、各種神経変性疾患の患者から単離した野生型SOD1(銅・亜鉛スーパーオキシドディスムターゼ)に見られる構造異常の詳細を明らかにし、異常化したSOD1が病態形成に果たす役割を理解する。これまで多数の研究が行われているものの、野生型SOD1の病理学的役割については賛否両論があり、神経変性疾患に関連する研究分野に残された大きな課題の一つとされている。そこで、ALSや他の神経変性疾患の患者から野生型SOD1を単離し、その毒性について培養細胞を用いて評価するとともに、免疫化学や質量分析法を駆使することで、野生型SOD1に生じうるミスフォールディングの機序を明らかにする。
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研究成果の概要 |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の遺伝的な発症要因として、SOD1タンパク質をコードする遺伝子への変異が報告されており、変異型SOD1タンパク質の構造異常(ミスフォールディング)に伴って、脊髄運動ニューロンが変性する病態機序が提案されている。そこで、試験管内でミスフォールドさせたSOD1(misSOD1)を用いて、それらを特異的に認識する抗体による免疫沈降実験やELISA法を行うことで、ALS患者の検体からmisSOD1を検出するために必要となる実験条件の最適化を進めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ALSは50代以降に発症確率が増加する神経変性疾患で、予防法や治療法のない難病であり、その発症メカニズムの解明は急務とされている。ALSの一部には家族歴が見られ、特にSOD1遺伝子に変異が見られることが多く、変異に伴うSOD1タンパク質の構造異常(ミスフォールディング)が毒性を発揮しているという提案がある。よって、構造異常化したSOD1の検出条件を最適化することでALSの早期診断などに展開できるため、意義のある課題である。
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