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アルツハイマー病の脳内炎症における制御性T細胞の意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K22789
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

大谷木 正貴  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (70882497)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード認知症 / アルツハイマー病 / 脳内炎症 / 神経免疫 / 認知症疾患 / 神経変性疾患 / 細胞免疫
研究開始時の研究の概要

アルツハイマー病(AD)はアミロイドβやリン酸化Tauの脳内凝集が特徴的な病理変化であり、病変部には活性化したグリア細胞に加え、種々のT細胞の浸潤がみられる。従来の脳内炎症研究は、活性化グリア細胞が中心であり、免疫応答の抑制的制御を司る制御性T細胞(Treg)の関与については未だ明らかになっていない。近年、Tregは組織の恒常性・再生にも積極的な役割を担っていることが報告されており、本研究では、ADモデルの脳Tregを包括的に解析することでAD病態におけるTregの意義を明らかにし、脳Tregと神経細胞やグリア細胞との関連、脳Tregの自己抗原の同定など新たな知見や治療戦略への導出を目指す。

研究成果の概要

アミロイド病理モデルマウスであるAppノックイン(App-KI)マウスにおいて、脳内に蓄積するAβは加齢とともに増加し、活性化グリア細胞の増加とAβ沈着周囲への集簇といった脳内炎症の亢進が認められる。Foxp3陽性制御性T細胞(Treg)の脳内浸潤も経時的に増加し、Foxp3陽性Tregの薬剤誘導性選択的除去により脳内に沈着するAβが増加することを確認した。脳TregのシングルセルRNA-seq解析では、組織修復や免疫制御に関わる分子の発現増加が特徴的であった。アミロイド病理に伴う脳内炎症においてTregはAβ蓄積に抑制性に作用すると考えられ、今後治療標的となりうることが期待される。

研究成果の学術的意義や社会的意義

高齢化に伴い我が国の認知症患者数は急増しており、特にアルツハイマー病は認知症患者の半数以上を占めるが、未だ根治治療法はなく現行治療は症状軽減にとどまっている。アルツハイマー病患者脳では異常タンパク凝集と脳内炎症が亢進しており、本研究結果から生体に本来備わっている免疫調節機構の中心である制御性T細胞がアルツハイマー病の病態に深く関与していることが示唆され、今後の治療戦略につながることが期待される。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 神経免疫 メカニズムと疾患2021

    • 著者名/発表者名
      山村 隆
    • 総ページ数
      201
    • 出版者
      羊土社
    • ISBN
      9784758103978
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2020-09-29   更新日: 2023-01-30  

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