研究課題/領域番号 |
20K22793
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 愛知県がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
呉 智聞 愛知県がんセンター(研究所), 腫瘍免疫応答研究分野, リサーチレジデント (80883983)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | adoptive immunotherapy / CAR-T / AMPK / dorsomorphin / metabolism / immunotherapy / Metabolism |
研究開始時の研究の概要 |
抗腫瘍T細胞の代謝状態がその機能と密接に関わることがわかってきているが、外的に代謝修飾を行うことでT細胞機能を改変できるかについては十分に検討されていない。我々は、T細胞機能と関わる代謝関連分子に関するスクリーニングを行い、メモリーT細胞の形質やサイトカイン分泌能の維持に寄与する候補薬剤を同定した (阻害剤A)。同データに基づき、本研究では阻害剤Aが抗腫瘍T細胞の持続的なエフェクター効果を高められるとの仮説に基づき、阻害剤Aによる作用メカニズムの解明、及びin vivoモデルにおいて実際に治療効果が改善することを示すことを目標とする。
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研究成果の概要 |
選択的AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)阻害剤であるドルソモルフィンの投与により、CAR-T細胞の未分化メモリー形質の維持が促進され、かつサイトカイン分泌能も高まることがわかった。また同剤投与により、T細胞の増殖能には影響がなかった。しかし、それは細胞傷害性と腫瘍の成長抑制に付加的な影響を及ぼしませんでした。そのうえ、それは刺激の数回の後で、T細胞消耗をほとんど抑えることができません。T細胞機能的な影響のAMPK経路の役割のメカニズムは、現在の研究の下でさらに調査される必要があります。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
キメラ抗原受容体導入T細胞療法がB細胞性腫瘍において高い臨床効果を示したことから注目されている。しかし他のがんに対しては十分な臨床効果が得られておらず、改良が必要である。不十分な治療効果の主な要因として、持続的な抗原刺激に伴いT細胞の機能が低下し、かつ分化に伴い長期生存能が低下することが挙げられる。本研究には、T細胞機能と密接に関わる代謝関連分子に着目し、同分子を標的として外的に修飾することによりT細胞機能を高めることを目指す。本研究で得られた成果は、これまで十分な治療効果が得られていない固形腫瘍を中心とした難治がんに対する養子免疫療法の治療効果を高めるために応用することを将来的な目標とする。
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