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肝浸潤リンパ球の網羅的解析を応用したNAFLD肝細胞癌に対する革新的治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K22794
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0901:腫瘍学およびその関連分野
研究機関北海道大学

研究代表者

坂本 譲  北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (20876247)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード肝浸潤リンパ球 / 肝癌 / 肝細胞癌 / 肝臓検体 / 免疫病態解析 / NAFLD
研究開始時の研究の概要

肝硬変や肝癌症例では、免疫細胞の機能低下が生じ線維化や肝癌進行の一因となる。
しかしながら、様々な要因が関わる非アルコール性脂肪性肝疾患/肝炎 (NAFLD/NASH)においては、病態進行や発癌機序と免疫機構との関連は不明な点が多い。
また、肝線維化抑制や癌に対する免疫サーベイランスには局所の免疫応答が重要とされるが、実際の肝臓局所における免疫機構については十分に解析がなされていない。本研究では、NAFLD/NASH患者末梢血または肝組織の免疫細胞における抑制型受容体の発現や機能を網羅的に解析し免疫病態を解明することで、肝線維化、発癌、癌増殖を抑制する新規治療法を開発することを目的とする。

研究実績の概要

肝切除を施行する肝癌患者において、採血、肝切除検体から得られるヒト末梢血単核細胞(PBMC)および肝浸潤リンパ球(IHL)の採取・抽出・保存方法を確立した。また、これまで10例を超える症例から上記試料を採取・保存し、PBMC、IHLにおける細胞傷害性T細胞、NK細胞、B細胞、およびそれらに発現する表面マーカーの評価をflow cytometryで検証中である。上記と並行して、肝切除検体のHE染色および免疫染色を施行し、症例ごとに上記免疫細胞の発現形態や、それぞれの免疫細胞に発現するPD-1、PD-L1を同定し検証中である。健常者と肝癌患者のPBMCを用いた免疫細胞の比較では、肝癌患者における細胞傷害性T細胞やNK細胞の減少、活性化マーカーの低下を示唆する所見が得られているが、肝癌患者自体がヘテロな集団であり、年齢、性別、癌の進行度、Etiologyなどによって統一した見解を得るまで至ってはいない。今後も引き続き、PBMCを用いた健常者と肝癌患者間での違い、また肝癌患者IHLにおける癌部と非癌部との比較、さらには、PBMCとIHLとの関連性を探索し、肝癌患者に特異的な免疫細胞、あるいは標的マーカーを検索していきサロゲートマーカーとしての有用性を検証する。それと並行し、標的細胞の機能解析を行い、機能異常の機序の解明、ブロッキング抗体などを用いた免疫機能回復の検索にも努めていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初、コロナ感染症蔓延などから、検体採取・抽出・保存方法の確立が遅れたが、現在は症例を蓄積する段階となっており、概ね順調に研究は進行している。検体採取と並行し、実際に得られた検体を用いたvitro実験も進めており、今後特定の免疫細胞に着目した発現マーカーの検証を行っていく予定である。

今後の研究の推進方策

上記の通り採取・抽出・保存した検体を用いて、各免疫細胞に発現する特異的なマーカーを同定する予定である。また、同定した特異的な発現マーカーと臨床データとの関連、免疫染色結果との関連を検証していく。症例を蓄積することにより、患者集団の層別化、Etiologyの統一などを図り、肝疾患特異的なEtiology間の免疫細胞の動態、特異性、さらには癌の進行度との関連性を見出す。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-09-29   更新日: 2024-12-25  

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