研究課題/領域番号 |
20K22795
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田中 祥平 東北大学, 大学病院, 助手 (90883330)
|
研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 放射線治療 / 腫瘍 / 人工知能 / 機械学習 / レディオミクス / CT / 頭頚部癌 / 腫瘍縮小 / 患者個別化医療 |
研究開始時の研究の概要 |
頭頚部や肺癌患者において、放射線治療中に腫瘍が大きく縮小する場合があるため、放射線治療の再計画がしばしば必要となる。しかしながら、臨床業務の負担を考えると全ての患者を再計画することは不可能であるため、治療前に再計画が必要な患者を選別しておくことが重要である。そこで我々は深層学習及び多様な画像処理を用い、放射線治療計画用に撮影されたCTやMRIの医療画像のみから、患者毎の腫瘍の縮小率を予め予測し、治療を行う前に再計画が必要な患者の選定や治療方針の最適化を行うこと考えた。本技術により、臨床業務の負担削減や治療効果の向上ならびに正常組織の障害を減らすことができると考えられる。
|
研究成果の概要 |
本研究は放射線治療前のCT画像から、放射線治療による腫瘍の縮小を予測した。放射線治療の前に縮小するか縮小しないかを予測することにより、縮小する患者にのみプランの再作成を粉うことができるため、臨床現場の負担軽減や治療方法の選択肢が広がることが期待される。 方法としては腫瘍のCT画像を人工知能(AI)へ入力し、そこから様々な腫瘍の特徴を数値化したものを抽出した。その数値データから腫瘍が縮小しないか縮小するかを予測した。 結果としてはAUC=0.7程度のまずまずの精度で予測することができた。本研究の結果をさらに外部検証することによって今後の実用化につながっていくと考えている。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
【学術的な意義】本研究により、人工知能によって、放射線治療前のCT画像から放射線治療後の腫瘍の縮小を予測することが可能であることが示唆されました。従来は、年齢や化学療法や腫瘍部位などの臨床情報を用いることが一般的でしたが、本研究により治療前のCT画像から予測が可能であることが示唆されました。 【社会的な意義】本研究により、放射線治療前のCT画像から治療効果を予測すると治療計画の再計画が必要な患者を特定できたり、治療効果が薄いと認められた患者に対しては手術などの別の治療法を選択できるようになったりします。このようなことから、がんの治療効果の予測に関する研究は、社会的に大きな意義を持ちます。
|