研究課題/領域番号 |
20K22800
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
小川 光平 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (20882781)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 膵癌 / モデル動物 / 遺伝子ハイドロダイナミック法 / エクソソーム / ハイドロダイナミック遺伝子導入法 / 膵癌モデル動物 / ハイドロダイナミック法 |
研究開始時の研究の概要 |
膵癌モデル動物は申請者らがこれまでに確立してきた野生型ラットの膵臓に対する膵癌関連遺伝子の遺伝子導入法によって確立してきた。このラット膵癌モデルが独自開発したモデルであり、組織学的にヒト膵癌を短期に再現できることを確認した。これまでに、世界的にも野生型ラットに、関連遺伝子を導入することで膵癌を簡便に発生するモデルは報告がなく、本モデルを用いる独自性が高い。この膵癌モデル動物を用いて、膵癌組織から放出されるエクソソームを用いて膵癌特異的なエクソソームの抽出を行うことで、膵癌の早期診断マーカーとしての検証や、関連するmiRNAなどの解析から、新規治療法の開発へとつながる可能性がある。
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研究成果の概要 |
我々が独自開発した膵臓選択的ハイドロダイナミック遺伝子導入法により、膵癌モデル動物の確立を目指した。膵癌は多段階発癌する自然史が判明しており、その関連遺伝子として報告のあるKRAS、CDKN2A、TP53、SMAD4およびYAP遺伝子を選択した。これら遺伝子をハイドロダイナミック法を用いて、膵臓選択的に遺伝子導入を行った。その中で、KRAS遺伝子とYAP遺伝子で膵管がんの発生を来す個体を認めた。そこで、より効果的に膵発癌を来すことを狙って、 KRAS遺伝子とYAP遺伝子を同時に遺伝子導入を行った。さらに複数回遺伝子導入をす繰り返すことで早期に膵癌モデル動物が作成できることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵癌モデル動物は、これまで報告がない。この膵癌モデル動物が作出方法が確立されたことで、これまで最難治の癌である膵癌の新規治療や早期発見のバイオマーカー確立につながる革新的な研究成果と考える。 この基礎研究が、将来膵癌患者の生命予後改善に寄与しうる期待して、膵癌組織からのタンパクやエクソソーム解析を引き続き行っていくことが重要である。
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