研究課題/領域番号 |
20K22849
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
山本 佑樹 広島大学, 医系科学研究科(薬), 助教 (50881265)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | microRNA / senescence / cancer stem like cell / cancer stem cell |
研究開始時の研究の概要 |
既存のがん治療では、がん幹細胞や抗癌剤耐性がん細胞などの治療抵抗性がん細胞の存在により、がんの再発が問題視されている。我々はこれまでに、細胞老化を誘導するマイクロ RNA (老化関連 miRNA) に着目し、様々な難治性がんに対して細胞増殖を抑制する老化関連 miRNA を同定している。さらに、老化関連 miRNA の一部が、このような治療抵抗性がん細胞にも増殖抑制効果を示すことを既に見出している。 本研究では、がん根治が望める老化関連マイクロ RNA が、がん細胞およびがん幹細胞の増殖を抑制するメカニズムを解明し、がん根治可能な新規抗がん核酸医薬として応用していくことを目指す。
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研究成果の概要 |
細胞増殖が不可逆的に停止する現象である「細胞老化」を誘導するmicroRNA (老化関連microRNA; SA-miRNA) に着目し、以前までの研究で同定していた349種類のSA-miRNAについて研究を行った。本研究では、通常のがん細胞だけでなく、がんの難治化や薬剤耐性に寄与するがん幹細胞をも抑制するSA-miRNAの同定を目的に、口腔扁平上皮がん細胞およびがん幹細胞様細胞を用いて、双方に増殖抑制効果を示すSA-miRNAを網羅的に同定した。また、AGO2 RIP-seq.解析により、がん細胞およびがん幹細胞様細胞それぞれにおいて、miRNAが標的とするmRNAを網羅的に同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一般的ながんの薬物療法では、がん幹細胞や抗がん剤耐性がん細胞などの治療抵抗性がん細胞の残存によるがんの再発が問題視されている。本研究では、口腔扁平上皮がんに限定されているものの、がん細胞およびがん幹細胞に増殖抑制効果を示すmiRNAを網羅的に同定することができているため、同定されたmiRNA単剤でがんの根治が期待される。また、miRNAの標的遺伝子探索により、がん細胞とがん幹細胞の治療メカニズムの解明、さらには新たな治療標的の同定に寄与することも期待される。
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