研究課題/領域番号 |
20K22857
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
重廣 司 東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 助教 (30876058)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | T細胞免疫療法 / 人工白血球幹細胞 / がん免疫療法 / T細胞受容体 / キメラ抗原受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
がん特異的受容体を導入した遺伝子改変T細胞は、がん免疫療法の一つとして大いに期待されている。しかし、従来の成熟T細胞から作製される遺伝子改変T細胞は長期増幅によって極度に老化・疲弊化している。本研究では、T細胞を含む白血球への多分化能を持ち、無限に増幅する人工白血球幹細胞から若く活発な遺伝子改変T細胞を作製することによって、治療効果の高い新規T細胞移植がん免疫療法を開発することを目的とする。
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研究成果の概要 |
がん特異的な受容体を遺伝子導入するT細胞による免疫療法は優れた治療成績を上げている。この治療効果を向上させるため、造血幹・前駆細胞から”若く”活発なT細胞を産生する方法が提案されている。我々は、以前に、自己複製能と白血球への分化能をもつ人工白血球幹(iLS)細胞を開発することに成功した。本研究では、このiLS細胞から活性に優れる遺伝子改変T細胞を大量に作製することを目的とした。まず、がん特異的受容体を遺伝子導入したiLS細胞から大量のT細胞を産生することに成功した。そして、このT細胞は顕著な抗がん活性を示した。したがって、iLS細胞は遺伝子改変T細胞の供給源として有望であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、iLS細胞からがん免疫細胞療法のための遺伝子改変T細胞を作製することに成功した。これまで、造血幹・前駆細胞や人工多能性幹細胞から遺伝子改変T細胞を作製する方法が考案されているが、得られる細胞数、コスト、安全性などの課題があった。本研究で開発したiLS細胞は簡便に作製することができ、一定の条件でおいてのみ自己複製により増幅することができるので、安全で安価に大量の遺伝子改変Τ細胞が作製できることが期待される。
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