研究課題/領域番号 |
20K22867
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
渡辺 翔 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (00878100)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 炎症塑性リセット / オルガノイド / ヒト体外モデル / 潰瘍性大腸炎 / 炎症性腸疾患 / 粘膜治癒 / 上皮脆弱性 |
研究開始時の研究の概要 |
炎症性腸疾患(IBD)は一旦「寛解」するも「完治」はせず、再燃するため罹病期間が長期となる難病である。寛解時の腺管のねじれなど腸管上皮細胞の形質塑性や脆弱性による潰瘍再発は以前より指摘されているがその原因は不明である。申請者は長期炎症で不可逆的に機能不全に陥った上皮細胞「塑性」こそ病態の根幹であり、塑性獲得機構及び脆弱性リセット機構の解明がIBD病態解明や治療法開発に直結すると着想した。本研究は独自に構築したマウスモデルをさらにヒト体外長期炎症in vivoモデルにまで発展させ、ヒト腸管上皮幹細胞における長期炎症下での塑性獲得機構及び脆弱性リセット機構を解析する。
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研究成果の概要 |
炎症性腸疾患(IBD)は一旦「寛解」するも「完治」はせず、再燃するため罹病期間が長期となる難病です。寛解時でも腺管のねじれなど腸管上皮細胞は完全に正常化しておらず、脆弱性による潰瘍再発は以前より指摘されていますがその原因は不明です。本研究においてモデルを構築し、炎症モデルにおける網羅的遺伝子発現解析から特異的因子を同定しました。これらの因子を欠損させると炎症刺激下においても細胞増殖を認めるなど炎症脆弱性のリセットに成功しました。潰瘍性大腸炎患者においてもその因子の発現を確認したことから新規治療標的であることが示唆されました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
潰瘍性大腸炎の治療目睫は炎症の抑制から上皮の再生を伴う粘膜治癒に移行しています。しかし、粘膜治癒を達成しても組織学的に異常を認める場合は依然、再燃する危険性があります。組織学的治癒まで達成するメカニズムや治療薬の開発は潰瘍性大腸炎の再燃を予防し、難病から脱却する完全治癒を達成することが期待できることからも社会的意義の高い成果と考えています。
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