研究課題/領域番号 |
20K22870
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
大島 恵 金沢大学, 附属病院, 特任助教 (80802066)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 慢性腎臓病 / バイオマーカー / 抗エリスロポエチン受容体抗体 / IgA腎症 / 末期腎不全 / 貧血 / エリスロポエチン |
研究開始時の研究の概要 |
慢性腎臓病は進行すると末期腎不全に至るため、早期の重症化予測が求められる。本研究では、申請者らの研究室が新規の腎予後予測のバイオマーカーとして着目している血中抗エリスロポエチン受容体抗体を用いて、慢性腎臓病の代表疾患であるIgA腎症および膜性腎症において、抗エリスロポエチン受容体抗体と臨床病理学的指標および腎予後との関連について検討する。これにより新規の腎予後予測マーカーを確立できれば、新たな検査方法を用いた慢性腎臓病の重症化予測に繋がる。
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研究成果の概要 |
慢性腎臓病は進行すると末期腎不全に至ることから、早期の重症化予測が課題である。本研究では、腎予後予測の新規バイオマーカーとして、申請者の所属研究室で測定系を樹立した、抗エリスロポエチン(EPO)受容体抗体に着目し、慢性腎臓病の代表疾患であるIgA腎症において臨床病理学的意義を検討した。IgA腎症の患者血清で血中抗EPO受容体抗体を測定し、抗体陽性例を確認した。抗EPO受容体抗体陽性例では、血清IgA/C3比が高値で、貧血や腎機能と関連を認めず、病理では活動性を示す半月体形成や癒着を多く認めた。抗体と腎代替療法の開始や死亡との関連は認めなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国内・国外で慢性腎臓病において多くの腎予後予測のバイオマーカーに関する検討が報告されている。しかしながら、未だ既知の予測因子である蛋白尿や腎組織所見を超える予後予測マーカーの実用化には至っていない。したがって本研究は、慢性腎臓病における血中抗EPO受容体抗体の臨床病理学的意義を解明することにより、新たな視点からの慢性腎臓病の重症化予測に繋がる可能性があることから社会的意義は大きいと考える。
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