研究課題/領域番号 |
20K22882
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
松本 健嗣 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (60597558)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 急性冠症候群 / MRI / プラーク |
研究開始時の研究の概要 |
急性冠症候群の病態には、冠動脈血栓およびプラーク内出血が関連する。これら血栓・出血関連イベントは少なからず無症候性に起こっており、時間経過した血栓の存在は予後不良因子であるといわれている。これまで我々は、心臓核磁気共鳴画像(magnetic resonance imaging; MRI)診断としてT1強調Black-blood画像(T1BB)に認められる高信号がメトヘモグロビンの存在を反映し、冠動脈血栓やプラーク内出血に基づく不安定プラーク所見と関連することを示唆した。本研究では、冠動脈T1BB高信号と生体標本や各種診断法、さらにその経時変化を含めて比較検討することでその臨床的意義を確立する。
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研究成果の概要 |
「冠動脈核磁気共鳴画像(magnetic resonance imaging, MRI)を用いたプラーク内出血の同定法の確立」について、冠動脈MRI所見と冠動脈粥腫切除標本との比較検討を行った。結果は、当該プラークのT1信号値はプラーク内出血を示唆するglycophorin A scoreと有意な相関が認められた。さらにglycophorin A score≧2を予測する適切なT1強調画像におけるプラーク/心筋信号値比のカットオフ値は1.2(感度 89%、特異度 100%、陽性的中率 100%、陰性的中率 86%)であることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果より、症候性および無症候性の冠動脈内血栓およびプラーク内出血を非侵襲的に評価できる唯一のモダリティとしての冠動脈MRIの意義が確立した。急性冠症候群の予知や予防戦略は今なお世界的な急務であり、本研究成果をもとに今後MRIにおけるT1信号値をマーカーとした研究の発展が期待される。
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