研究課題/領域番号 |
20K22884
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
池之内 穣 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (80880989)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | MRA / UTE / 4D MRA / 動脈瘤 / MRI / 動静脈奇形 / 硬膜動静脈瘻 / UTE MRA / 金属アーチファクト |
研究開始時の研究の概要 |
脳動脈瘤の診断や治療後経過観察にはカテーテル血管造影(DSA)がゴールデンスタンダードであるが、脳塞栓リスクなどの合併症があり侵襲度が高い。一方、従来のMRI装置で広く用いられているTOF-MRAは非侵襲的であるが、金属アーチファクトの影響が強く十分な評価ができない。そこで、これらの弱点を克服できる動脈瘤の新しい血流評価として、非侵襲的かつ金属アーチファクトの影響が少なく、 脳血管血流を“複数時相”で評価できるUTE 4D MRAの利用することで、非侵襲的な動脈瘤血流の経過観察法の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
UTE 4D MRAは、短いエコー時間(Ultrashort TE:UTE)による金属アーチファクト軽減、Arterial spin labeling(ASL)法による血流方向に左右されない、複数時 相撮影が可能な新たなMRA撮像法である。本研究では、UTE 4D MRAを用いて非侵襲的な動脈瘤の新たな経過観察法の確立を目指す。令和5年度は以下の研究を行った。 ①動脈瘤に関して、血栓化の有無評価が重要となるフローダイバーターステント留置術をはじめ、ステント併用コイル塞栓術、開頭クリッピング術後における治療前後の比較、治療後の経過観察に関してUTE 4D MRAデータを収集した。動脈瘤に対する新たな金属塞栓デバイス(Woven EndBridge)後の症例も経験したので第46回脳神経CI学会学会発表を行った。動脈瘤だけでなく、その他にも複数時相撮影が有用と考えられる動静脈奇形、硬膜動静脈瘻、もやもや病などの脳血管疾患に対してUTE 4D MRAデータを収集を行った。 ②ファントム実験も行った。血管模擬ファントムにフローダイバーターステントを留置し、フローダイバーターステント内腔の磁化率効果について、UTE 4D MRAと従来法であるTime-of-flight(TOF) MRAで撮影を行い比較した。ステント内腔の信号を測定し、それぞれ誤差率を計測を行った。ステントの中央部ではUTE 4D MRAでの誤差率がTOF-MRAと比べて低下することを示し、特にステントの両端はUTE 4D MRAのみで観察可能であり、UTE 4D MRAのTOF-MRAに対する優位性を示せた。以上は第51回磁気共鳴医学会で発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
UTE 4D MRAデータ収集は順調に進行している。
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今後の研究の推進方策 |
学会発表した内容を再度概観し、論文雑誌に投稿していきたい。
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