研究課題/領域番号 |
20K22893
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
安達 裕助 東京大学, 医学部附属病院, 特任研究員 (40834198)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 動脈硬化 |
研究開始時の研究の概要 |
血管の周囲には血管周囲脂肪組織が存在していることが知られているが、血管周囲脂肪組織の血管リモデリングへの直接的な作用は十分に分かっていない。白色脂肪細胞は、アドレナリンβ3受容体刺激や寒冷刺激により褐色脂肪に類似した表現型を呈し、この現象は「褐色化」と呼ばれている。今回の研究は血管傷害後の血管リモデリング進展過程における、血管周囲脂肪組織の褐色化の意義を明らかにすることを目的とした。
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研究成果の概要 |
血管の周囲には血管周囲脂肪組織が存在していることが知られているが、血管周囲脂肪組織の血管リモデリングへの直接的な作用は十分に分かっていない。今回の研究により、血管傷害後の血管周囲脂肪組織で褐色化という現象が起こり、褐色化した血管周囲脂肪組織はニューレグリン4の分泌を介してマクロファージを抗炎症型へ分極させることで過剰な炎症を抑制し、病的な血管リモデリングを抑制していることが分かった。これらの知見は、動脈硬化の新たな治療標的を明らかにするものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究によって、生体に備わっているストレス応答機構としての血管周囲脂肪の褐色化という現象を見出すことができた。褐色化した血管周囲脂肪組織は抗炎症アディポカインの分泌を介して血管炎症を鎮静化させ、病的な血管リモデリングを抑制している。この内因性のストレス応答機構を外部から賦活化することで、新たな動脈硬化治療法に繋がる可能性を示すことができた。
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