研究課題/領域番号 |
20K22909
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
桐田 雄平 京都府立医科大学, 医学部附属病院, 専攻医 (30783097)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | IgA腎症 / シングルセルシーケンス / シングルセルゲノミクス / 慢性腎臓病 |
研究開始時の研究の概要 |
IgA 腎症は,本邦における慢性透析療法導入の主要な原因の一つとなっており,その病態の解明,治療法の開発が期待されている。IgA腎症は腎臓の糸球体メサンギウム基質にIgAが沈着して糸球体に炎症を来す疾患である。IgAは白血球の 一種であるB細胞,形質細胞により分泌されるため,IgA腎症の発症には免疫システムの関与が考えられている。しかし,どの免疫細胞がどのように作用してメサンギウムに沈着しうる IgAの産生に至るのかは未だ明らかになっていない。本研究では,IgA腎症の発症・疾患活動性に対する免疫細胞の役割を,単一細胞遺伝子発現解析を用いた網羅的解析により明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では,シングルセルRNAシーケンスを用いてIgA腎症患者の末梢血単核球細胞の遺伝子発現情報を網羅的に解析することにより,IgA腎症の新たな治療標的 や重症化因子・治療反応性を規定する因子の発見を試みた。10X Chromium systemおよび次世代シーケンサーにより得られた遺伝子発現情報から,主に統計解析 ソフトR等を用いて遺伝子発現行列を得て,クラスタリング解析を行った。B細胞,T細胞,単球,樹状細胞,造血幹細胞,巨核球などが確認でき,それぞれのサブポピュレーションも加えると計20種類以上もの細胞種が存在することが明らかになった。現在症例を集積してさらなる解析を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では世界で初めてIgA腎症患者の末梢血免疫細胞の単一細胞レベルでの遺伝子発現を網羅的に解析した。ただし本研究で得られるデータベースは今後のさらなる研究の基盤となり,新たな治療法開発の礎になると考えられる。
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