研究課題/領域番号 |
20K22930
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0903:器官システム内科学およびその関連分野
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
姜 丹鳳 宮崎大学, フロンティア科学総合研究センター, 研究員 (40878964)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 血圧変動性 / 実験的治療 / 動物モデル |
研究開始時の研究の概要 |
血圧変動性とは、一定時間における血圧レベルの動揺(振幅)であり、血圧変動性の増大と心血管疾患、腎臓病、認知症との関連が報告されている(BMJ 2016)。血圧変動性増大を縮小する治療が、これらの疾患の発症予防や進展抑制につながる可能性が推測されている。しかし、血圧変動性増大への治療介入手段が明確でなく、治療の有用性も明らかにされていない。本研究では、血圧変動性増大について、動物モデル実験系の開発を基盤に、メカニズム・病態解析および実験的治療を行う。動物モデルを用いた病態薬理学的研究により、治療手段・有用性を明確にして、血圧変動性増大に対する治療介入へ向けた基盤的知見を得たい。
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研究成果の概要 |
血圧変動性増大は、心血管疾患の危険因子であり、腎疾患や認知症との関連も指摘されている。本研究では、代表者が開発した血圧変動性増大モデル・ノルアドレナリンおよびアンジオテンシンII持続投与ラットの変動性増大の病態生理学的解析と治療手段探索を試みた。その結果、これらの動物モデルにおいて、血圧変動性増大は、弓部大動脈中膜の肥厚、および圧受容器感度の低下と密接に関連する、さらに、長時間作用型Ca拮抗薬は、中膜肥厚を抑制し、圧受容器感度を保持し、血圧変動性増大を抑制することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血圧変動が増大すると、心血管疾患、腎疾患や認知症のリスクが上昇する。しかし、血圧変動性を小さくする治療が、疾患リスクを低下させるかは明らかでなく、有効な治療方法も明確ではない。本研究代表者らの実験系では、ヒトを対象とした介入研究と異なり、環境因子が均一化・単純化されており、変動性増大のメカニズム・病態解析、および実験的治療を、容易に行うことが出来る。今回得られた成果をもとに、本研究を展開することにより、血圧変動性の病態解析と治療手段探索についての新たな知見が得られ、上記疾患群の予防や進展抑制につながる可能性がある。
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