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自然免疫シグナルから迫る造血器腫瘍の分子病態

研究課題

研究課題/領域番号 20K22933
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0904:生体情報内科学およびその関連分野
研究機関千葉大学

研究代表者

武藤 朋也  千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (90723560)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード自然免疫シグナル / 造血器腫瘍 / TRAF6 / 自然免疫 / 代謝 / ミトコンドリア / ユビキチン
研究開始時の研究の概要

造血器腫瘍発症・維持において、自然免疫シグナル経路の活性化が重要な役割をはたしているとされている。しかしながら申請者はこれまで自身の研究から、先行研究の結果とは相反する知見として、自然免疫シグナルによる抗腫瘍作用の存在を見出している。本研究ではまず、自然免疫シグナル経路において中心的役割をはたしているE3ユビキチンリガーゼTRAF6の新規標的タンパクを同定することを目指す。さらにTRAF6によるユビキチン化を介した標的タンパクの造血器腫瘍における機能解析を行い、本研究で得た知見を治療応用につなげることを目指す。

研究成果の概要

自然免疫シグナル低下がCHIP関連遺伝子変異体の造血器腫瘍への形質転換と関与していることをこれまで見出していたが、一方で造血器発症後の自然免疫シグナル活性化はむしろ腫瘍細胞恒常性維持に寄与していることを示唆する報告が多く、この点を自然免疫シグナル経路において中心的役割をはたしているE3ユビキチンリガーゼTRAF6に注目し解明を試みた。本研究で、TRAF6とミトコンドリア機能との関与が示唆されるとともに、TRAF6欠損は白血病細胞の増殖能低下が示された。メタボローム解析ではダイナミックな代謝制御変化がTRAF6欠損で生じており、TRAF6による代謝制御が白血病の進行に寄与していると考えられた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

クローン性造血から白血病への形質転換には自然免疫シグナルは癌抑制的に機能する。一方で、自然免疫シグナル活性化で惹起される炎症反応は一般的にはがん促進的に作用すると認識されている。本研究の成果から、白血病の維持においては、自然免疫シグナルの中心的役割を果たすTRAF6はがん促進的に機能することが示唆された。このことは、クローン性造血のphaseとがんを発症したphaseでは、自然免疫シグナルの病態における役割が変化している可能性を示唆しているかもしれない。この概念は、クローン性造血から造血器腫瘍発症の予防を実現するためには明らかにする必要があり、学術的意義、社会的意義が大きいと考えられた。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-09-29   更新日: 2024-01-30  

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