研究課題/領域番号 |
20K22938
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0904:生体情報内科学およびその関連分野
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
森本 彬人 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教員 (10881740)
|
研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 骨カップリング / 破骨細胞 / 骨芽細胞 / 骨リモデリング |
研究開始時の研究の概要 |
骨吸収を行う破骨細胞は、吸収と形成のバランスを保つために、骨吸収相から骨形成相への移行期に自らの性質を変化させ、骨芽細胞と相互作用(骨カップリング)を行う。しかし、破骨細胞が、どのようなメカニズムで骨吸収を終え、骨カップリングを行う性質を持つようになるのか、その分子メカニズムは分かっていない 。本研究では、骨カップリングを行っている破骨細胞を骨組織より同定し、トランスクリプトーム解析を行う。これにより、「骨吸収」を役割とする破骨細胞が、どのような分子メカニズムで「骨形成の誘導」という反対の性質をもつ破骨細胞へとスイッチするのかを解明する 。
|
研究成果の概要 |
生体骨イメージング技術を駆使し、破骨細胞と骨芽細胞が相互作用を行う様子を観察した。さらに次世代シーケンサーやノックアウトマウスを用いた遺伝学的解析を用いて、破骨細胞と骨芽細胞のコミュニケーションに関わる分子を同定し、骨形成や骨再生を促進する新規骨再生医薬の開発につなげることを目指した。生体骨組織の網羅的遺伝子発現解析を行うことで、セリンプロテアーゼ阻害作用をもつ低分子タンパク質SLPIが生体内の骨芽細胞で発現していることを同定し、骨芽細胞に直接的に作用して分化を促進し、骨芽細胞と破骨細胞の細胞間相互作用を増加することで、破骨細胞と骨芽細胞の両方の機能を制御し、骨量を維持することを明らかとした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨粗しょう症をはじめとした骨量現象を伴う疾患の治療において、骨吸収を抑える薬剤に比べて骨形成を促進させる薬剤は限られており、骨を再生させる治療薬の開発が望まれている。本研究成果は、既存の骨形成促進薬の作用機序解析を行うことでその臨床的意義をさらに高めるとともに、骨粗しょう症など骨疾患の治療により効果的な骨疾患治療薬の開発につながることが期待される。
|