研究課題/領域番号 |
20K22956
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0905:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
李 賢 九州大学, 医学研究院, 助教 (00876740)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 膀胱線維化 / PDGFRα陽性細胞 / 膀胱PDGFRα陽性細胞 / 線維化 / 炎症 / 過活動膀胱 |
研究開始時の研究の概要 |
様々な原因で膀胱線維化が引き起こされ排尿障害を生じる。線維化は筋線維芽細胞より分泌されるコラーゲン沈着が要因であるが、膀胱において筋線維芽細胞ははどの細胞から分化誘導されるものか未だ明らかにされていない。本研究計画では、膀胱において血小板由来成長因子受容体アルファ陽性(Platelet Derived Growth Factor Receptor alpha positive: PDGFRα+)細胞が線維化を起こす主体の細胞ではないかと推測し研究を進める。仮にこの細胞が線維化を「開始」する細胞であるならば、これを標的にした抗線維化療法が可能となる。
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研究成果の概要 |
シクロホスファミド(CYP)誘発性膀胱炎マウスを膀胱線維化モデルとして使用した。免疫組織染色で膀胱PDGFRα陽性細胞は膀胱粘膜、排尿筋層のどちらにも発現することが確認できた。膀胱粘膜層でCYP投与群はシャム群と比べ、コラーゲン、TIMPの発現が上昇したが、排尿筋層では線維化マーカーの上昇を認めなかった。筋線維芽細胞マーカーとされるα-平滑筋アクチンはCYP投与で発現を誘発されなかった。CYP投与スケジュールや抗体を再考する必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
頻尿、尿意切迫感、尿失禁は患者の生活の質を著しく低下させ得る。これらの不快な症状に膀胱線維化が関与すると考えられるが、線維化を引き起こす細胞は同定されていない。膀胱PDGFR(血小板由来成長因子受容体)α陽性細胞が、線維化を起こす細胞かどうか調べた。本研究は未だ研究途中であるが、煩わしい排尿の症状を起こす細胞を同定することで、将来の治療につながる可能性があり、今後も研究を続けていく予定である。
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