研究課題/領域番号 |
20K22964
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0905:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
野口 隼矢 日本医科大学, 医学部, 助教 (30879698)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 肝臓病 / 肝炎 / インテグリン類似蛋白 / TEM8 / 毛細胆管 / NASH / 慢性肝炎 / 細胆管 / マウス / 肝臓再生 / 肝前駆細胞 / Endotrophin / 再生医療 |
研究開始時の研究の概要 |
肝前駆細胞は肝細胞および胆管細胞へと二相性分化能を維持し、肝臓組織構造の再生機序において非常に重要である。近年、肝前駆細胞の増殖・分化には様々な増殖因子の関与が報告されているが、肝細胞および胆管細胞への分化を誘導する本質的な因子の解明には至っていない。 本研究では、Tumor endothelial marker 8 (TEM8) が、肝前駆細胞ニッチと考えられている肝三つ組周囲の一部の肝細胞において発現していることに着目し、肝再生調節機構におけるTEM8の役割とシグナル経路を解明することにより、慢性肝疾患に対するTEM8+肝細胞を標的とした新規治療開発のための研究基盤構築を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では肝再生調節機構におけるTumor endothelial marker 8(TEM8)の役割を解明することにより、慢性肝疾患に対する新規治療開発のための研究基盤構築を目的として研究を行った。コリン欠乏メチオニン減量高脂肪飼料を用いたNAFLD/NASH誘導マウスを作製し、肝臓におけるTEM8発現を免疫組織学的に解析した。TEM8は正常肝臓の胆管(毛細胆管~小葉間胆管)の内腔面において発現しており、肝障害に伴い毛細胆管における発現が減少していることが明らかとなった。このことからTEM8はNASH病態時における胆管障害の指標となる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、インテグリン類似蛋白であるTEM8が肝障害に伴って、その発現および局在を変化させることを免疫組織学的に明らかにし、TEM8がNAFLD/NASH病態時における新たな胆管障害マーカーとなり得ることを示唆する先駆け研究となった。 TEM8は肝前駆細胞から胆管形成ネットワークを構築する肝再生機序における因子として機能する可能性が高く、この研究の継続発展は肝再生医療への貢献が期待できる。
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