研究課題/領域番号 |
20K22968
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
石井 琢郎 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (50748754)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 超音波イメージング / Vector Flow Imaging / ウロダイナミクス / 医用超音波 / ベクターフローイメージング / 生体内流体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、尿道内を通過する排尿流動態を高い時間分解能で可視化する新しい超音波イメージング技術「超音波排尿流ベクターフローイメージング(Uro-VFI)法」を用いて、尿道の排尿機能に関する性状を非侵襲かつ定量的に示す排尿流動態評価アルゴリズムを開発していきます. 特に尿道内の渦流れや乱流性状、流体エネルギー変動の定量化・可視化により、例えば前立腺肥大症など、狭小化・硬化した尿道内腔で、排尿流が「どこで、どのように物理的影響を受けるか」を明らかにする手法を提案します.本研究を通じ、患者固有の下部尿路症状の流体力学的メカニズムを示し、治療の個別化・局所化などへ貢献を目指します.
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研究成果の概要 |
経直腸リニアアレイプローブを用いた超音波排尿流動態イメージングシステムを新たに構築し,下部尿路症状患者の排尿時尿道内流れ性状の詳細な時空間変動を取得できた.コンピュータシミュレーション等の先行研究で予想されていた通り,前立腺肥大により形態や運動性状が変化した尿道においては,その内部で流れの渦流れなど乱流成分が生じている事が超音波ベクターフローイメージングによって確認された.また,得られた流れデータから尿道内における圧力変動を推定するための流れ解析技術を構築した.さらに,経腹部・経会陰的な排尿流動態イメージングへの応用を目指しセクタープローブを用いた頑健なベクターフローイメージング法を構築した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで前立腺部尿道内における尿の流れを詳細にイメージングする事は困難であった.本研究は,尿道内臓器の形態や運動性状変化による尿道内の排尿流動態変化の直接的観察の可能性を初めて示し,その流れの評価法を提案する事により,尿道内の詳細な流れベクトル場の活用方法を提案した.こうした知見は,患者固有の下部尿路症状メカニズムの理解や治療選択の個別化や局所療法の発展へ貢献するものと期待される.
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