研究課題/領域番号 |
20K22975
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中田 俊介 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (50876183)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 小口径人工血管 / 冠動脈 / バイパスグラフト / コラーゲン / セルロース / 生体吸収性 / カルボキシルメチルセルロース / 人工血管 / ガラス化 / 小口径 / 生体吸収性ポリマー / ペプチド / 細胞接着 |
研究開始時の研究の概要 |
内径4-5mm以下の小口径人工血管は臨床において満足できるものがない。冠動脈バイパスグラフトに使用するためには、自家血管に匹敵する優れた開存性を有する小口径人工血管の開発が求められる。 本研究では、コラーゲンと生体吸収性カルボキシルメチルセルロース(CMC)からなるガラス化薄膜に内皮細胞選択的接着ペプチドを付与した小口径人工血管の開発を行う。
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研究成果の概要 |
内径4-5mm以下の小口径人工血管は満足できるものがない。自家血管に匹敵する優れた開存性を有する小口径人工血管の開発が求められる。ビトリゲル技術を応用し、コラーゲンに生体吸収性カルボキシルメチルセルロース(CMC)を組み合わせた「bi-layered CMC and collagen: Bi-C-CVM」を独自設計した。Bi-C-CVMは生体由来産物フリーで安全性が担保されている生体吸収性ポリマーである。Bi-C-CVMの厚みや濃度を可変することにより、ブタ血管と同程度の引張強度を持ち、内径6mmの管腔構造に成形することができた。Bi-C-CVMは小口径人工血管への応用が期待できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
冠動脈(内径2-3mm程度)バイパス術では自家動静脈を用いるが、動静脈の採取に伴う障害や合併症が少なからず発生し、患者に不利益を与えることがある。現状では、開存性や吻合部のコンプライアンスミスマッチなどの問題から、バイパスグラフトに使用可能な小口径人工血管は存在しない。本研究成果では、独自開発したコラーゲンに生体吸収性カルボキシルメチルセルロース(CMC)を組み合わせたBi-C-CVMが、ブタ血管と同引張強度を持ち、管腔構造の成形に成功した。まだ基礎研究の段階ではあるが、上述した医学的意義は大きいと考える。また、Bi-C-CVMは代用心膜や組織修復シート等の手術材料への応用も期待できる。
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