研究課題/領域番号 |
20K23004
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
高木 太郎 愛媛大学, 医学部附属病院, 助教 (20601024)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 突発性難聴 / 虚血性内耳障害 / 成長因子 / CGF / PRP / 一過性内耳虚血 / 虚血性難聴 / 多血小板血漿 |
研究開始時の研究の概要 |
突発性難聴は急激に発症する感音難聴である。その原因は未だ不明であるが、内耳の循環障害説が唱えられている。われわれは以前より、一過性内耳虚血の動物モデルを用いて、虚血性の内耳障害の発生機序や、成長因子の虚血性内耳障害に対する保護効果について研究してきた。一方で、再生医療の分野において成長因子を豊富に含有する多血小板血漿(Platelet Rich Plasma:PRP)を用いた治療が注目されており、すでに臨床の現場でも実用化されている。今回、このPRPの鼓室内局所投与の虚血性内耳障害に対する有効性を、聴力、内有毛細胞の脱落率などの指標を用いて検討し、臨床応用の可能性を探究する。
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研究成果の概要 |
次世代のPRPとしてconcentrated growth factors (以下CGF)が注目されている。CGFは、PRPと比較してより簡便に分離抽出可能であり、また血小板凝集惹起物質やトロンビン・塩化カルシウムなど、PRP精製の過程で必要となる物質を用いることなく、完全自己血での精製が可能である。CGFはゲル状の物質として精製され、成長因子を徐放することができるという利点もある。そのため、PRPのようにゼラチンハイドロゲルに含浸させて用いる必要はない。現在、スナネズミを用いたCGFの精製は可能となったため、今後はスナネズミの一過性内耳虚血モデルに投与し、その効果を検証していく予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
突発性難聴の治療法は、現在も確立されておらず、治療後も十分に聴力が回復しない場合が多い。突発性難聴の原因として、内耳の循環不全による虚血性障害が挙げられる。われわれはスナネズミ虚血性内耳障害モデルを用いて、突発性難聴に対する新たな治療法の開発に取り組んできた。 これまでの研究で、われわれは虚血性内耳障害に対し、成長因子が障害抑制作用を有することを示してきた。成長因子を豊富に含有するCGFは、突発性難聴の治療法の一つになりうる可能性がある。
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